高知大学が後援する「公開シンポジウム有明海を科学し再生の道をさぐる」が、2004年11月20日に長崎市で下記のとおり開催されます。 |
有明海は、豊かな生物相と漁業が今日までよく保持されてきたかけがえのない内湾です。しかし、近年、有明海の環境は著しく悪化し、その原因として諫早湾干拓事業などの人為的な影響が指摘されています。本シンポジウムでは、保全生態学の視点から、有明海の本来の豊かさの原点を探ると共に、近年の生態系の変化と諫早湾干拓事業の関連について検討します。さらに、これらの知見をふまえて、今後の環境復元の可能性とその道筋について議論します。 |
日 時 : 2004年11月20日(土曜日)午後1時〜6時半(写真展は午前10時より) 場 所 : 長崎大学中部講堂(なかべ・こうどう) 長崎大学文教キャンパス正門入ってすぐ左 長崎駅より市内電車(赤迫行、1番または3番)で「長崎大学前」下車 プログラム : 下記をご覧下さい。 写真展「有明海の漁とくらし」を会場入口のロビーで同時開催 中尾勘悟氏(大村市在住)がこれまで30年にわたって撮影してきた写真の中から代表的な作品を選んで展示します。
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入場料:無料 主 催:諫早湾保全生態学研究グループ (代表:東幹夫) 協 力:長崎大学学園祭運営委員会 後 援:(財)自然保護助成基金、高知大学 |
問い合わせ先: Tel: 099-285-8169(佐藤) Tel: 088-856-0633(木下) e-mail: sato@sci.kagoshima-u.ac.jp(佐藤) e-mail: muhomatu@cc.kochi-u.ac.jp(木下) |
お願い:当日は、長崎大学では学園祭開催中のため大学構内に駐車できません。 御来場には公共交通機関を御利用下さい。 |
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10:00 - 17:00
中尾勘悟写真展「有明海の漁とくらし」(会場入口ロビーにて)13:00
はじめの挨拶:東幹夫(前・長崎大学)13:05
第1部 有明海の本来の豊かさ?絶滅の危機に瀕した野生生物の最後の砦「有明海の特異な環境と生物相」佐藤正典(鹿児島大学) 「有明海の特産貝類と外来種」福田宏(岡山大学) コメント「特産魚類について」田北徹(前・長崎大学) 13:50
第2部 魚類の成育場としての有明海奥部河口域と諫早湾「大陸沿岸から"分家"した河口域生態系の不思議を探る」田中克(京都大学) 「エイ類から見た有明海」山口敦子(長崎大学) 「特産種ヤマノカミ稚魚の奥部河口域への依存」碓井利明(長崎大学) 「特産魚種の必需成育場=河口域,諫早湾の重要性を顧みる」木下泉(高知大学) コメント「稚魚期を奥部河口域で過ごしたスズキの成長履歴」太田太郎 (鳥取県栽培漁業センター) コメント「普通種の初期生活史における有明海奥部の役割」日比野学 (愛知県水産業振興基金) --------------(休憩)------------ 15:40
第3部 諫早湾干拓事業の影響?潮止め後の環境と生物相の変化 「底生動物相と底質環境の変化」松尾匡敏・東幹夫(長崎大学) コメント「潮流の減衰傾向」西ノ首英之(長崎大学) コメント「底質の泥質化傾向」近藤寛(長崎大学) コメント「貝類相の変化」佐藤慎一(東北大学) コメント「調整池内外の栄養塩濃度の変化」市川敏弘(鹿児島大学) コメント「動物プランクトン相の変化」上田拓史(愛媛大学) 16:55
第4部 有明海奥部の環境変化の漁業への影響「ノリ養殖の変動」川村嘉応(佐賀県有明水産振興センター) 「タイラギ資源の変動」伊藤史郎(佐賀県有明水産振興センター) 17:25
第5部 まとめと総合討論-環境復元の可能性とその道筋コメント「他地域の事例から学ぶこと」佐藤正典(鹿児島大学) コメント「諫早湾における中長期開門調査の必要性と方法論」東幹夫(前・長崎大学) 質議応答 |