公開日 2011年5月6日
笹川科学研究奨励賞は日本科学協会により創設され、 助成を受けた若手研究者の中から毎年度7つの研究領域ごとに各2~3名が選ばれています。
中山さんは、平成22年度に生物系の課題「ソコダラ科ニホンソコダラ属の分類学的研究」により、助成を得ました。 生物系では申請件数436のうち助成件数が97、そのうち4名が受賞しています(全体では申請1,162のうち,助成334件,16名受賞)。
審査は単に研究の内容や成果だけではなく、研究の姿勢や遂行のための努力など、研究者としての資質面も評価に取り入れて総合的に選考されます。
中山さんは世界の1,000m以深の深海域に生息し、標本数が限られ分類が混乱していたニホンソコダラ属とその近縁属について、形態形質を基に再検討を行いました。
ヨーロッパ5カ国と米国の博物館を訪問し、世界で調査可能なほぼすべての標本を調べ、最新の手法(CTスキャン)も取り入れるなど、基礎的な分野でありながら、 精力的で質の高い研究が評価されました。