公開日 2011年2月9日
この研究顕彰制度は、優れた研究を行った者を表彰することにより、研究業績者、若手教員及び大学院生の研究意欲の高揚を図り、もって本学における研究の活性化と一層の発展を目指し、今後の活躍の発展性が期待される研究者個人を表彰することを目的としています。
平成22年度は研究功績者賞2名、若手教員研究優秀賞3名、大学院生研究奨励賞2名の方々が受賞されました。
授賞式
日 時:平成23年2月9日(水)11:30~?
場 所:学長室
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受賞者
研究功績者賞
どいはら たかひろ
土井原 崇浩 (教育学部門 教授)
平成20年3月第84回白日展において、「文部科学大臣賞」を受賞した。受賞作品は「私的コレクション」100Fであり、白日会における最高位レベルと位置づけられ、入選作品?会員作品713点から1点選ばれる非常に競争性の高い賞である。平成21年3月には第85回白日展において、「財団法人揖保ジャパン奨励賞」を受賞している。同氏は、日本を代表する2つの美術団体(白日会と日展)に所属し、近代日本美術の発展に多大な貢献が高く評価された。
ひがし しょうじ
東 正治 (理学部門 教授)
平成22年度の日本粘土学会賞を受賞した。受賞名は「粘土鉱物の化学組成と鉱物学性質に関する研究」であり、粘土科学分野における独創的で重要な研究が高く評価されたものである。同氏は、長年にわたり、雲母粘土鉱物を中心とした粘土鉱物の化学組成と鉱物学的性質の関係を追究し、鉱床学への応用的研究や粘土鉱物の合成研究に関して多大な成果を挙げていることが高く評価された。
若手教員研究優秀賞
いたに ぎょう
伊谷 行 (教育学部門 准教授)
「海洋共生生物学:海洋生物の共生関係についての進化過程解明」の研究は、独創的であることが評価された。同氏は、高知県の干潟で緻密な生態調査を行うとともに、室内実験を用いて実証的研究も進めており、それらの業績が高く評価された。同氏はまた、平成22年度「クリタ水?環境科学研究優秀賞」を受賞しており、当該分野において着実な成果を挙げていることが高く評価された。
もり ?なおひと
森 直人 (人文社会学部門 講師)
「文明の思考の一断面:ヒュームの「文明社会」の両義性について」の研究は、独自性に優れていることが評価された。特に、ヒュームの社会思想史的研究の集大成として、約300ページに及ぶ単著(創文社、2010年)を発表したことが高く評価された。本書の成果は学術的?社会的意義に優れ、当該分野に及ぼす学術的影響はかなり大きいものと思われる。
大学院生研究奨励賞
おおるい さきこ
大類 穗子 (大学院総合人間自然科学研究科黒潮圏総合科学専攻)
汽水性カイアシ類の生物資源的?学術的研究を進めるために、黒潮の源流域(フィリピン)から南西諸島、西日本にかけてフィールド調査を行うとともに遺伝子解析による動物地理学?分類学的研究を精力的に行ったことが評価された。これらは、学内プロジェクト「黒潮流域圏総合科学の創成」における四万十川研究の主要部分を構成し、生態学の基礎研究として独自性に優れていることが高く評価された。
こざわ ? たかひろ
小澤 隆弘 (大学院総合人間自然科学研究科応用自然科学専攻)
水蒸気雰囲気下での新しい固相反応場の構築に関する研究を通して、加熱水蒸気によるフロンの分解、そこで生じる酸性ガスを用いたアスベストの分解、ケイ酸塩やチタン酸塩の結晶合成?焼結法の開発、並びに亜鉛化合物の熱分解反応の解析等について多くの研究成果を挙げたことが評価された。これらの研究業績に対して、平成21年度笹川科学研究助成を含む多くの受賞歴があることも高く評価された。