公開日 2015年6月30日
本学海洋コア総合研究センター 池原実教授が参画している研究チームのベーリング海から北極海への淡水供給についての調査結果が、Nature Publishing Groupが刊行する総合科学誌「Nature Communications」電子版に2015年6月29日(日本時間18時)に掲載されました。
池原教授らは、2009年に実施した統合国際深海掘削計画(Integrated Ocean Drilling Program(IODP))で採取されたベーリング海の海底堆積物に含まれる微化石、植物プランクトンの脂質、砕屑物の地球化学的分析から、アラスカ山岳氷河の発達が少なくとも420万年前から始まっていた事を初めて明らかにし、その後のアラスカ山岳氷河の拡大に伴う夏季融氷水量の増加が北極海への淡水流入を促し、330万年前頃から始まる全球寒冷化現象を増幅させた可能性がある事を明らかにしました。
詳しくは富山大学のホームページをご覧ください。
【発表論文】
雑誌名:「Nature Communications」
論文タイトル:Pliocene cooling enhanced by flow of low-salinity Bering Sea water to the Arctic Ocean
著者: Keiji Horikawa, Ellen E. Martin, Chandranath Basak, Jonaotaro Onodera, Osamu Seki, Tatsuhiko Sakamoto, Minoru Ikehara, Saburo Sakai & Kimitaka Kawamura
DOI番号:10.1038/ncomms8587
※本件は、国立大学法人富山大学、国立研究開発法人海洋研究開発機構、国立大学法人北海道大学および国立大学法人三重大学との共同発表です。