公開日 2018年3月20日
本学総合科学系複合領域科学部門 西尾嘉朗准教授が参画している研究チームの2016年鳥取地震に先立つ地下水中の酸素同位体(※)異常に関する調査結果が、Nature Publishing Groupが刊行する学際的電子ジャーナル「Scientific Reports」に2018年3月19日(月)午後7時(イギリス時間:19日(月)午前10時)に掲載されました。
西尾准教授らは、2016年の鳥取地震の震源域近くにおいて、深井戸から定期的に採取された地下水試料の酸素と水素同位体比を分析しました。その結果、2016年鳥取地震の約2か月前に地下水中の酸素同位体比が変化したことを観測し、室内での岩石破壊実験に基づき、地下水の酸素同位体比の変動を地殻の歪み変化に換算することができました。
今後、地下水の酸素同位体比を定期的に観測することで、地震に関連する地殻の歪み変化を検知できる可能性があります。
詳しくは東京大学大気海洋研究所のホームページをご覧ください。
【発表論文】
雑誌名:「Scientific Reports」
論文タイトル:Groundwater oxygen isotope anomaly before the M6.6 Tottori earthquake in Southwest Japan
著者: Satoki Onda, Yuji Sano*, Naoto Takahata, Takanori Kagoshima, Toshihiro Miyajima, Tomo Shibata, Daniele L. Pinti, Tefang Lan, Nak Kyu Kim, Minoru Kusakabe & Yoshiro Nishio
DOI番号:10.1038/s41598-018-23303-8: