公開日 2019年9月18日
『花作りのスイッチを入れる遺伝子の新たな機能を発見~ 花は咲かせずとも緑藻の光防御を制御する ~』
季節ごとに見られる色とりどりの花の形成は、私たちが身近に感じる自然現象の一つです。植物では良く知られている花芽の形成ですが、生物の進化過程においてどのように獲得されたのかはわかっていませんでした。
基礎生物学研究所 環境光生物学研究部門の 得津 隆太郎 助教、皆川 純 教授らは、名古屋大学遺伝子実験施設の 松尾 拓哉 講師および本学理工学部の 山﨑 朋人 助教と、地球上の光合成生物が持つ「光防御反応(強すぎる光から身を守る反応)」の仕組みについて共同研究を進めていたところ、植物において花芽の形成時期を制御する遺伝子(CONSTANS)が緑藻の光防御反応を制御することを発見し、詳しい解析の結果、緑藻が強すぎる光から身を守る仕組みには植物の花芽形成と共通する部分があることが分かりました。この発見により、植物の花芽形成に関わる遺伝子系の進化、つまり、遥か昔に水生の藻類が花作りのスイッチを制御する仕組みを獲得していたことが見えてきました。本研究成果は、国際学術誌Nature communications誌に2019年9月10日付で掲載されています。
詳細は下記をご参照ください。
2019年9月10日付、自然科学研究機構基礎生物研究所、名古屋大学及び本学から共同プレスリリースの内容はこちらをご覧ください。
プレスリリース:花作りのスイッチを入れる遺伝子の新たな機能を発見.pdf(1MB)
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