公開日 2021年3月4日
医学部医学科4年生の清水陽平さん(先端医療学コース: 独創的医療部門創薬基盤推進研究班所属)、医学部医学科薬理学講座の清水孝洋准教授及び齊藤源顕教授らの研究グループの研究成果が国際誌『Biochemical and Biophysical Research Communications』に掲載され、2021年2月24日に電子版が公開されました。
排尿機能障害は患者の生活の質を著しく低下させ、高齢化の進行に伴い今後患者数がさらに増加すると考えられています。一方、現行の薬物療法が奏功しない排尿機能障害患者が一定数存在することから、新たな治療標的の創出が望まれています。清水さんはタバコの主成分であるニコチンの作用点とニコチン受容体が脳内で排尿抑制に関与すること、この抑制に抑制性神経伝達物質であるγアミノ酪酸(GABA)が関与することを実験的に明らかにしました。この研究成果から、今後脳内ニコチン受容体が排尿機能障害の新たな創薬標的となることが期待されます。
<論文名> Stimulation of brain α7-nicotinic acetylcholine receptors suppresses the rat micturition through brain GABAergic receptors
<和 訳>脳内α7型ニコチン受容体の刺激は脳内GABA受容体を介してラット排尿反射を抑制する
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