公開日 2022年8月26日
医学部整形外科学講座の阿漕孝治助教が、2022年6月16日?18日に第14回日本関節鏡?膝?スポーツ整形外科学会(14th JOSKAS)及び第48回日本整形外科スポーツ医学会学術集会(48th JOSSM)の合同開催である「JOSKAS-JOSSM 2022」において、「変形性膝関節症の骨髄浮腫における疼痛関連分子の検討」について発表し、ベスト口演賞を受賞しました。
変形性膝関節症(膝OA)※の主訴は痛みであり、痛みは日常生活動作(ADL)低下に直結するにもかかわらず、そのメカニズムは不明確でした。阿漕助教らはこれまでの研究で、MRIにて判別できる軟骨下骨の骨髄浮腫(Bone marrow lesion)の大きさと部位が膝OAの痛みの荷重時痛と関係することを明らかにしてきました(Aso et al. Arthritis Research & Therapy. 2021)。
本学会で阿漕助教は、組織学的に骨髄浮腫を認める軟骨下骨では、TRAP陽性破骨細胞及び神経成長因子の増加が膝OAの痛みに関与していることを発表し、その内容が高く評価され、本賞の受賞に繋がりました。
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(左)医学部整形外科学講座 阿漕孝治助教
(右)第48回日本整形外科スポーツ医学会学術集会 岩崎倫政会長
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Pain-related molecules in the subchondral bone marrow lesion of osteoarthritic knees
和訳:変形性膝関節症の骨髄浮腫における疼痛関連分子の検討
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※変形性膝関節症(膝 OA)‥関節の軟骨が加齢や筋肉量の低下などによりすり減り、痛みが生じる病気。