公開日 2022年11月15日
京都大学大学院工学研究科の林為人教授、188足球直播_篮球比分¥体育官网海洋コア総合研究センターの山本裕二教授、海洋研究開発機構高知コア研究所の廣瀬丈洋所長らの共同研究グループの論文が、国際科学誌「Earth and Planetary Science Letters」に188足球直播_篮球比分¥体育官网4年11月9日付で掲載されました。
本研究グループは、統合国際深海掘削計画(IODP)における地球深部探査船「ちきゅう」の第343次研究航海(東北地方太平洋沖地震調査掘削、JFASTと略称)で採取された岩石コア試料から、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の震源断層であるプレート境界断層より以深の地層にかかる応力(物体の内部に生じる力)を計測することに初めて成功しました。その結果、東北地方太平洋沖地震後のプレート境界断層の直上と直下では、差応力(最大水平主応力と最小水平主応力の差)がともに小さく、地震前までに蓄積されていた力がほぼ完全に解放されたことを明らかにしました。
本成果は、東北地方太平洋沖地震時の50 m以上にも及ぶ大きな断層すべりと巨大津波の発生に、蓄積していた応力の完全解放が寄与していたことを強く示唆しています。
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東北地方太平洋沖地震後の震源断層直下の応力状態。応力計測用のASRコア試料(左)は海底下深度約828 m(プレート境界断層の深度より約8 m深く)から採取されたもので、円柱表面に貼ってある赤茶色のものはひずみ測定用のセンサーである。図中のNAPは北米プレート(North American Plate)の略である。
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タイトル:Three-dimensional stress state above and below the plate boundary fault after the 2011 Mw 9.0 Tohoku earthquake(2011年に発生したマグニチュード9の東北地震後におけるプレート境界断層の上下両側の三次元応力状態)
著 者:Weiren Lin, Yuhji Yamamoto, and Takehiro Hirose
掲 載 誌:Earth and Planetary Science Letters DOI:https://doi.org/10.1016/j.epsl.2022.117888
1111_プレスリリース「東北地方太平洋沖地震を引き起こしたプレート境界断層より以深の応力状態を初めて決定」.pdf(1MB)
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