◆佐野栄紀特任教授らの研究チームの論文が 「The Journal of Dermatology」に掲載されました

2024年4月10日

 mRNAワクチン由来のスパイクタンパクが長期にわたって皮膚障害に関与する可能性を示唆

 

 188足球直播_篮球比分¥体育官网医学部皮膚科学講座の佐野栄紀特任教授らの研究チームの論文が、ワイリー社の英文国際雑誌「The Journal of Dermatology」(日本皮膚科学会発行)に掲載されました。

 本邦で2021年より開始された新型コロナ(COVID-19)mRNAワクチンは、接種後に様々な皮膚障害が発症することが報告されています。

 本研究チームは、mRNAワクチン(ファイザー社製、BNT162b)3回目接種直後より全身倦怠感と熱発とともに皮膚症状が出現し、現在まで2年以上持続している症例を経験しました。この症例は、四肢に繰り返す小水疱を主訴に来院しました。

 小水疱の病理所見で、表皮汗管が拡張し汗が貯留しており汗疹(あせも)と診断しました。驚くべきことに、免疫組織学的染色を施行すると、エクリン汗腺、表皮汗管および貯留した汗と思われる箇所にSARS-Cov-2スパイクタンパク(※)を認めました。患者にCOVID-19ウイルス感染歴が無いため、おそらくmRNAワクチン由来と考えられます。

 以上の結果は、複数回のCOVID-19mRNAワクチン接種後、2年以上も持続して再燃する「汗疹」にmRNAワクチン由来のスパイクタンパクが関与している可能性を示しました。しかし、このスパイクタンパクが長期に残存する機序は不明です。

 

<論文名>

SARS-CoV-2 spike protein found in the acrosyringium and eccrine gland of repetitive miliaria-like lesions in a woman following mRNA vaccination

<和 訳>

新型コロナワクチン接種後より汗疹様水疱を繰り返す症例で、表皮内汗管とエクリン汗腺にmRNAワクチン由来のスパイクタンパクが見いだされた

論文URL:https://doi.org/10.1111/1346-8138.17204

佐野栄紀特任教授らの研究チームの論文が 「The Journal of Dermatology」に掲載されました.pdf(133KB)

 

※スパイクタンパク‥コロナウイルス表面の突起したタンパク質のことで、これがmRNAワクチンにより発現する。

 

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