研究紹介
ゴルジ装置異常による表皮バリア破綻に関する研究
ゴルジ装置異常による表皮バリア破綻に関する研究
担当:樽谷 勝仁
Golgi pH regulator (GPHR)はゴルジ装置に発現するタンパク質でゴルジ体のカウンターイオンチャネルとして働き、ゴルジ装置の酸性化に寄与して、その機能に必須の役割を果たしている。
我々は表皮特異的GPHRノックアウトマウスを作製した。表皮特異的GPHRノックアウトマウスは生後5日目に色素脱出が認められるようになるとともに表皮が軽度粗造化し、生後2-3週後より鱗屑を付着した皮膚炎が惹起された。同マウスの皮膚で生後5日目頃より表皮水分蒸散量の上昇が認められ、電子顕微鏡所見で顆粒層の層板顆粒の変性が認められた。
- PubMedTarutani M, et al. J Invest Dermatol. 2012 Aug;132(8):2019-25.
ゴルジ装置異常と皮膚バリア機能