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心臓血管外科
2020/02/23放送『おらんくの大学病院』より(画像提供 テレビ高知)
心臓血管外科では心臓の病気、大動脈および末梢血管の病気に対して手術治療を行っています。救急に対応できる態勢を整えるとともに、リスクの高い患者さんの治療も積極的に行っています。
概 要
心臓血管外科では次のような疾患を対象にしています
狭心症、心筋梗塞、弁膜症、先天性心疾患、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤など
心臓血管外科では次のような症状を持った方を診療しています
- 安静時の胸が締めつけられるような胸痛、運動時の胸痛(例えば心筋梗塞や狭心症)
- 階段昇降時の息切れ、夜、横になって寝ると息苦しくなる(例えば弁膜症)
- 検診で心臓の雑音や心電図異常を指摘された(例えば先天性心疾患や弁膜症)
- 胸部レントゲン写真で心臓が大きいと言われた(例えば弁膜症)
- お腹で拍動を感じる(腹部大動脈瘤)
- 一定の距離を歩くとふくらはぎが痛くなって休まないといけない(閉塞性動脈硬化症)
- 足の血管が浮いて瘤のようになっている(下肢静脈瘤)
診療体制
月、水、金曜日を定期手術日としていますが、緊急症例には365日、24時間体制で対応しています。火、木曜日は外来診察日となっており、教授以下3名が担当しています。
診療方針
循環器疾患では患者さんの状態を的確に判断し、迅速に診断治療することが重要です。定期手術例では手術適応ならびに手術方針はカンファレンスで検討され、患者さんの全身状態や日常生活をも考慮した最も良い治療方針を合議の上で決定します。
得意分野
心臓血管外科全般に対応できます。冠動脈バイパス手術では心拍動下に行うオフポンプバイパスが90%以上を占めており、胸部大動脈瘤手術では最近増加している高齢の患者さんの手術成績向上、脳合併症予防のため種々の工夫を行っています。閉塞性動脈硬化症に対しては従来のバイパス手術に加え、血管再生療法も導入しています。体への負担が少ないステント治療も積極的に導入しています。
心臓血管外科で実施している主な治療は次のようなものです
入院して行う治療
▼ 冠動脈バイパス手術
狭心症や心筋梗塞を対象としています。狭窄病変のある冠動脈に内胸動脈や大伏在静脈を用いてバイパスをつなぎます。合併症を起こさないために90%以上の症例で心拍動下に行うオフポンプバイパス術が選択されています。
▼ 人工弁置換術
弁膜症を対象としています。弁狭窄あるいは弁閉鎖不全を呈した自分の弁を切除し、人工弁で置換します。人工弁には機械弁と生体弁がありますが、患者さんの年令や全身状態を考慮した最適の弁を植込んでいます。
▼ 弁形成術
主に僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症を対象としています。人工弁置換術の場合と違って抗凝固療法を避けられるため出血性合併症が少なくなります。
▼ 心房中隔欠損閉鎖術、心室中隔欠損閉鎖術
先天性の心房中隔欠損、心室中隔欠損を対象としています。人工布パッチを用いて欠損孔を閉鎖します。
▼ 大動脈瘤手術
大動脈瘤を切除し人工血管で置換します。胸部大動脈瘤の場合は脳合併症を避けるため、脳分離体外循環を補助手段として術式にも工夫を行っています。
▼ 大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術
高齢であったり合併症のために従来の外科手術がハイリスクと考えられる症例ではステントグラフト内挿術により手術侵襲の軽減化をはかっています。
▼ 閉塞性動脈硬化症に対するバイパス手術
動脈硬化により狭窄、閉塞した下肢動脈に人工血管や自家静脈を用いてバイパスをつなぎます。
▼ 閉塞性動脈硬化症に対するステント治療
動脈狭窄の部位や病変長によってはステント治療によって手術と同等の効果を得ています。