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脳卒中センター
概 要
脳卒中センターとは
当院は、これまでも高知県の脳卒中診療において「脳卒中センター」機能を有する病院として指定され、脳神経内科医と脳神経外科医が協力して脳卒中診療に関わってきましたが、今まで以上に積極的に脳卒中急性期症例を受け入れ、より高度で専門的な急性期治療を展開していくために「脳卒中センター」を開設しました。
当センターでは脳卒中が強く疑われる患者さんの病院?診療所?救急隊からの受け入れ要請に24時間365日対応する態勢を整えており、頭部CT、MRI、脳血管撮影、脳血管内治療、開頭術がいつでも施行可能で、迅速な病態評価により正確な診断の元、専門的で高度な急性期脳卒中治療を行います。
主な対象疾患
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)など
得意分野
▼ Stroke Care Unit(SCU)を使用した超急性期治療?看護?リハビリテーション
Stroke Care Unit(SCU)を3床有し、MRI、CT、脳血管造影等の検査、外科手術、脳血管内治療に24時間対応しております。SCUでは、脳神経内科、脳神経外科、看護師、リハビリテーション部、薬剤師、管理栄養士、MSW等多職種での連携を密にしており、内科、外科各専門医が協力することで、それぞれの得意領域を生かし、的確な診断、治療がなされるようにしています。平日は毎日カンファレンスを行っており、多職種間で検討しながら方針を決定します。またリハビリテーションは、翌日までに開始することを原則とし、早期の回復を目指しています。また、毎週火曜日午後に患者さんならびに患者さんの家族に対して「脳卒中教室」が開かれ、脳卒中予防を目標とした知識の啓蒙を実施しています。
▼ くも膜下出血に対する開頭クリッピング術ならびにコイル塞栓術
くも膜下出血はほとんどの場合、脳動脈瘤が破裂して発症します。治療には開頭術によるクリッピング術と、カテーテルによるコイル塞栓術があります。当院では一般的なクリッピング術だけではなく、通常のクリッピング術が困難な場合は、バイパス術を併用するような治療も行います。脳血管内治療専門医のもと、コイル塞栓術も施行することができ、患者さんの動脈瘤の部位や全身状態などを考慮し、最適な治療を選択することができます。
▼ 脳梗塞に対するt-PA投与ならびに脳血管内手術
脳梗塞の治療に関しては、時間との闘いと言えます。急性期脳梗塞に対するt-PA静注療法の適応が、発症3時間から4.5時間以内に拡大され、適応となる症例は急増しました。当院でも、適応であれば積極的に施行し、さらにt-PA静注療法で効果不十分な一部の患者さんに対しては、脳血管内治療による血栓回収療法、再開通治療も引き続き検討する方針になっております。また、救急隊や県内の病院から急性期脳梗塞患者を受け入れておりますが、地域の基幹病院と連携し、基幹病院でt-PA静注療法施行後の患者さんも積極的に受け入れ、t-PA静注療法後に続く脳血管内治療を当院で施行することも可能になっております。当院にはヘリポートも併設されており、ヘリコプターによる搬送を行うことにより、これらの治療をできるだけ早期に施行することができます。
▼ 脳出血に対する神経内視鏡手術
脳出血の治療適応については、脳卒中治療ガイドライン及びそれぞれの患者さんの状態を考慮して、内科的治療か外科的治療をするのかを判断します。当院では一般的な外科手術だけでなく、神経内視鏡学会技術認定医のもと、内視鏡を用いた低侵襲な治療も可能です。
▼ ニューロリハビリテーション
脳血管障害では、リハビリテーションの早期介入により、患者さんの歩行やADLが向上することが以前よりよく知られております。脳に障害を受けた後、神経ネットワークが再構築されることによって機能回復が起こります。これを効率良く行うのがニューロリハビリテーションです。運動機能回復訓練では障害後の大脳半球間相互抑制のアンバランスの修正や、麻痺肢による動作に意味のある随意運動の修得が必要で、様々なリハビリ的手法によるアプローチを行っております。
▼ これらの技術を駆使したハイブリッド治療
昨今、脳疾患の治療では顕微鏡を使用した手術、内視鏡を使用した手術、カテーテルを使用した血管内手術が治療手段として発達してきています。脳卒中センターではこれら多岐にわたる技術を駆使することで、それぞれの利点を上手く活かし、脳卒中に対応していきます。