お知らせ- information -

チーム1メンバーの山﨑の研究グループの研究成果が、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されました。

微細藻類の一種であるクラミドモナスでは、光が強い時は青色光受容体PHOTからLHCSR3遺伝子の発現を誘導するシグナルが多く伝達されてLHCSR3タンパクが大量に作られ、その結果光防御機構が強く発動します。今回の研究では、光が弱いときはmiRNAがPHOT遺伝子の発現を抑制してPHOTタンパク質量を抑え、その結果LHCSR3遺伝子の発現を誘導するシグナルを大きく減少させ、光防御機構を発動させないしくみが存在することを明らかにしました。
緑藻が効率的に光合成を行うためのしくみの発見は、ファイコミクス領域が目指す藻類の持続的増殖能の向上につながる成果です。
Yamasaki T*, Tokutsu R, Sawa H, Razali NN, Hayashi M, Minagawa J.
Small RNA-mediated silencing of phototropin suppresses the induction of photoprotection in the green alga Chlamydomonas reinhardtii
Proc Natl Acad Sci U S A. 120, e2302185120 (2023)

米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載