Case.05
私は元々痛みや不安等、周りに理解されにくい症状に苦しんでいる人の役に立ちたいと思い医師を志しました。麻酔科を選んだ理由も不安な手術を受ける患者さんに寄り添ったり疼痛緩和に心を惹かれたからです。そうして医師になって麻酔科を選びましたが、私の所属する高知大学麻酔科は研究が盛んで、臨床をしながらリサーチマインドを持っている方々が多くいます。そんな先輩たちの背中を見ながら、私も麻酔科医として働いている中で、臨床の疑問が色々と湧いてきて、もっと学んで臨床に生かしたい、大学院に進学して研究したいと考えるようになりました。
臨床をしている中での疑問に自分でアプローチできる点です。また研究活動を進めていく中でいろいろな人との出会いがあり世界が広がります。自分の分野以外の研究をしている人達との出会いからインスピレーションを得たり刺激を受けることも出来ます。研究に限らずですが、成功している人たちは皆、本当に好きなことをしている人達だと感じます。
現在は育休から復帰した直後で、日々臨床麻酔をしながら、空いた時間や休日に研究活動を続けています。私は夫も研究職ですので私の仕事に理解があり、子育てや家事を全面的にバックアップしてくれています。育休中は子供をおんぶして研究室に通っていましたが、職場復帰後の今は麻酔業務が主で、その空き時間を見つけて研究を進めています。
ハリウッド映画のベイマックスのようなロボットを作りたいと思っています。患者さんの顔をカメラで撮影することによって、痛みのあるなしをコンピュータが教えてくれるようなAI(人工知能)を作ることで、認知症患者さん等痛みを訴えることが出来ない人の痛みにも気づいてあげられたらと思います。
何に対しても興味を持って挑戦してみてほしいと思います。私は子供の頃ころから特に研究をしたいと思っていたわけではありませんでしたが、自分の興味に正直に進んで行くことで、今にたどり着きました。皆さんも自分のしたいことに従って行くならばいつか点が線になり、つながって行くのではないかなと思います。
仕事から帰って、子供たちと一緒に食事をする時間です。一日の大半を家族が職場や保育園等でそれぞれ別々に過ごしているので、夜や休日など一緒にいられるときはしっかりと向き合い、家族との時間の質を大切にしたいと思っています。
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