Case.07
現在の研究職に就く前は、青年海外協力隊員としてフィジー共和国でボランティア活動を行っていました。2年間のボランティア活動を振り返ると、当初思い描いていた通りに進展しなかった事や果たせなかった事がたくさんあり、よりよい支援や現地の人達への恩返しをするためには、自分がまだ知りえないことを追求し新たなことを吸収していく必要がある、と思ったときにたどり着いたのが研究の道でした。
新しい科学的事実を発見するには、地道な調査や実験が必要ですが、これまでに分かっていない新たな知見を発見するという魅力があります。また、研究を進める上では、調査に協力いただく方や機関と連携することが重要で、様々な方と関わりながらともに調査を作り上げていくということも魅力の一つです。
環境省が主導となって全国15か所の拠点で調査が進んでいる「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の研究員として、調査にご協力いただいている参加者の方からいただいたデータを使って研究をしたり、エコチル調査から分かってきたことを広く一般の方にお伝えできるよう広報活動を行ったり、今後始まる新たな調査の準備を進めたりしているところです。エコチル調査では子どもの成長に私たちの身の周りにある化学物質がどのように影響しているかを調べ、病気や発達障害などの原因を明らかにするのが目的です。未来の子ども達が安全に、健康に育っていくための環境をつくるために進むエコチル調査のこれからに是非ご期待いただきたいです。
女性が妊娠を知った時に抱いた感情が、産後母親が抱く子どもへの愛着に及ぼす影響について研究しています。妊娠を知った時に女性が抱く感情は、「うれしい」、「困った」だけでは表現できない様々な感情が入り混じりますが、妊娠を知った時に否定的な感情を持ったとしても、生まれてきた赤ちゃんとの良い関係が築くために、どのような支援を行うことができるのか、を調査しています。
研究職は、自分の好きなことに打ち込み、突き詰めることのできる仕事だと思います。新たな技術や発見が世の中の役に立つ、とてもやりがいのある仕事ですが、成果が出るまでには長い期間がかかります。くじけずに、コツコツと、周りのあらゆることに興味を持って、いろんな視点からたくさんのものを見、新たな発見との出会いを楽しんでもらいたいと思います。
コーヒーやお茶を飲んでホッと一息つくひと時を大切にしています。朝食の時であったり、帰宅後家族や友人、大切な人達に連絡を取りながら。帰宅後に、お茶請けのお菓子を作って楽しむこともあります。
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