Case.14
教育・研究に携わるきっかけは、大学卒業後に勤務した中学校で、出会った「不登校の生徒」です。不登校の生徒が、教室へは行けないが、適応指導教室(現:教育支援センター)へは通えることに違和感を覚えて大学院(修士課程)に進学しました。どんな学級だったら、できるのだろうかと悩みました。それが、教育・研究に携わる、最初のきっかけです。そこから、「不登校」「教師」「居場所」を領域とする研究を続けています。
研究の魅力は、何となく、わかっていることを、データ化して可視化するところです。
現在の研究は、大学教育の研究をしています。大学教育は、ここ数年、大きく転換しています。10年前、20年前には考えられないような変化をしています。その中で、私は、「大学教育における相談」について研究しています。
どこの大学でも行われている大学教員と学生の関係にアプローチしています。この領域は、未開拓の領域で、少しずつ幅を広げたりして、研究を深めています。
「授業の中で、生徒(学生)の居場所を作る」授業研究をしています。生徒指導のキーワードの一つです。学校の中で、一番時間多く過ごすのは、授業です。授業の中に居場所があれば、学校に行こうかなという気持ちにつながるからです。
自分の研究領域外の研究者に出会い、話をしてほしいです。自己の所属する学会と近接領域の学会に参加する「学会を越境する」ことによって、自己の研究を深く理解することができます。同じ事象でも、学問によって捉え方が異なります。他の領域での捉え方から自分が取り組んでいる研究を見て学んでほしいです。また、自分の研究について、誰かに語ることで、自分の見えていない盲点に沢山気づくことができますよ。
自己の所属する学会や研修会では、初めて出会う研究者とおしゃべりすること、お昼ご飯を一人で食べないで、誰かを誘ってランチすると、学会が、2倍以上楽しくなりますよ。
日常で大切にしている時間は、二つあります。一つは、「他領域の本を読むこと」ことを大切にしています。友人が読んでいる本を教えてもらって領域を広げています。二つ目は、研究に関して、今考えていることをアウトプットすることを大切にしています。「研究ノート」とは、異なり、研究の種になるような小さな気になるワードを思いつくままに、書きためています。
写真左:学会で出会った若い学生さんから教えてもらった学会参加ツールのメモ
|
|
|
|
|
|
|
|