Case.26
私の専門である障害児の教育・療育の現場で、非常勤心理士として複数の職場で臨床をしながら、大学院生として指導法や生理指標での評価法についての研究を続けていたところ、機会に恵まれ、現在の職に就きました。
指導法も評価法も、研究として取り組みを評価することで、障害児者の生活や学びがよりよくなる可能性が広がること、そのことに寄与できることが、なによりの魅力だと考えています。例えば、生理指標による評価によって、周囲の支援者の関わりが変容し、障害のある人の状態が変化したり、効果的な指導法によって学習しやすくなることで当事者の自信につながったりすること等があります。
現在は、センター業務と自身の博士論文に位置づく研究の2本柱で進めています。
センター業務の主は障害学生支援ですので、日常的には、障害等のある学生の相談対応や支援、学部等との調整を行っています。この中で研究として、発達障害学生の支援法に関する研究に取り組んでいます。
博士論文に位置づく研究としては、主に発達障害児の脳機能の特徴を明らかにすることを目指して脳波研究を行っております。休日等に、研究協力に同意いただいたお子さんについて脳波を取らせていただいたり、データ分析をしたりしています。
発達障害をもつ子ども/大人を対象に、社会生活しやすくなるためのスキルの指導を研究として行い、効果のある取り組みを論文としてまとめることが主な研究です。そうすることで、研究者でなくても現場にいる支援者が参考にしたり、利用したりすることで、当事者が生活しやすくなることを目指しています。
修士課程在学中に第1子出産、博士課程1年目に第2子出産と、研究と共に子育ても両立して現在もその渦中にいます。研究を継続することができているのは、指導教員や研究者の先輩方、家族の理解やサポートのおかげです。
子育てという選択をしても、研究を続けることができる、研究に携わる仕事を目指すことができる時代になりつつあります。自分のペースで、研究に関わり、ライフイベントの選択ができるといいと思います。
子どもとの時間、自分の研究の時間です。
子どもとの時間は、特に平日の帰宅後の慌ただしい中でも、家事はできるだけ便利家電に任せて、短時間でも子どもに向き合い関わる時間をもつようにしています。
平日日中はセンター業務が主になりますので、博士取得を目指した自身の研究時間を細切れでもとるようにしています。
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