Case.34
進学先の神戸で、阪神・淡路大地震の被災現場の復興していく姿を目の当たりにしながら学生生活を送りました。博士課程では公衆衛生、疫学を専攻し、経済成長するアジアの生活習慣病を研究していました。その後、災害看護研究を主軸とした研究職に就き、グローバルヘルス、防災と付随する健康(情報)格差や公衆衛生課題に取り組むようになりました。
社会の抱える課題や人々の苦悩に直面する分野ですがそこで感じる課題を、自身の知的好奇心からくる知識と行動力仕事として取り組むことができ、フィールドに直接出向き研究することで、共に考え解決に向けた貢献ができることです。
高知に単身赴任してから、1女1男のこどもを産み育てました。産休を取らずに、両親、大学や地域の人と共に研究活動を続けることができました。一旦手を止めずに、自然と生活の中に、研究、出産、育児、他者や社会との関わりを調整しながら、公私ともの役割を楽しんでこなしたかなと思います。その延長で、災害支援をともなう海外出張にもなんども行きました。ただ自分だけのことではないので、家族や仲間、特にこどもがどうしたいかには気を配っています。看護は女性が多い職場なのとケアの専門職なのですごく助け合っています。なかでも県大が女子大であった長い歴史からの女性が研究し続ける働き方生き方への理解には感謝しかありません。
これから、人々は生きている間に自然災害だけでなくいろんな危険と共存しなければなりません。それを一人ひとりが新しいテクノロジーを正しく使って身を守り、より良い暮らしを送れる。そのために弱者も強者もないお互い様になれる社会ってどういうこと?と考えながら、国内外の機関と学問領域も超えた研究者、特に高知、東南アジア諸国での実戦からヒントを得つつ、GISやXRを使って研究開発し続けています。
看護も防災も、地域と一緒に広く見れば、仕事も研究もたくさんあるし、さまざまです。災害は、いつ来るかわからず、被害の現場に立てば無力感しかないことしばしばです。でもピンチをチャンスに変え、社会を変えるきっかけになっているとも思えば、本当にまだまだ足らない領域でやりがいもあり、いろんな人に踏み込んでもらいたいです。
こどもに向き合いあそぶ時間。2人のこどもは性格も食事の嗜好も全く違う中で、個々がしたいこと、食べたいものを大事にしています。朝起きた時や寝るタイミングの気分は生活全体の質に関わるなと思って意識しています。一人での自転車やジョギング、スイミングなどはリフレッシュや次の行動につながる大事な時間です。
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