公開日 2022年10月1日
188足球直播_篮球比分¥体育官网4年度「授業について考えるランチセミナー」<教育実践の成果を報告しよう1>が開催されました。
授業について考えるランチセミナーは、テーマを変えて、毎月第2?第3木曜日に開催しています。
テーマの詳細やお申込みについては、FD?SDの取り組み | 高知大ポータル (kochi-u.ac.jp)の、「授業について考えるランチセミナー」ページをご覧ください。
次回は10月13日、20日に開催予定です。
-----開催報告-------
◆開催日時
第1回: 9月8日(木)12:05~12:50
第2回: 9月15日(木)12:05~12:50
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◆コーディネーター?講師?登壇者
コーディネーター: 飯尾 健(徳島大学高等教育研究センター)
第1回?第2回: 講師: 飯尾 健(徳島大学高等教育研究センター)
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◆参加者数
第1回: 40名 第2回: 31名
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◆内容
第1回: まず、講師より教育実践の成果を学会や論文誌において発表することの意義と、その代表的な機会である「大学教育研究ジャーナル」「大学教育カンファレンスin徳島」について紹介がなされた。
続いて、量的なデータを用いた授業実践の成果を分析する際の流れや注意事項について、授業実践という領域に固有な側面を中心に解説を行った。また事例として、実際に論文として投稿されたものをもとに、どのような分析方法を用いることができるのか、どのようなデータが使用できるのか等について説明した。
加えて、よりデータの種類や収集方法について、教育実践でよく使われる心理尺度やmanabaおよびMicrosoft Formsといったデータ収集のためのツールを紹介した。
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第2回: セミナーの開始にあたり、前回に引き続いて教育実践の成果を発表する意義、および「大学教育研究ジャーナル」「大学教育カンファレンスin徳島」の紹介がまず行われた。
今回は実際に用意したサンプルデータを分析することを中心に進めることが講師から案内され、まず今回扱うツールである”HAD”について説明、およびHADの製作者でありHADおよび関連するマニュアルをダウンロードできる関西学院大学 清水 裕士 先生のホームページ(http://norimune.net/696)について説明された。
続いて、実際にHADを用いてサンプルデータを分析し、実際の操作や分析結果の見方等について解説を行いながら、その結果にもとづいて考察を深めること、その結果を論文や学会発表という形で発表を行ったり、自身の実践を振り返ることの重要性が改めて示された。
◆成果と課題
今回のセミナーで扱われた内容自体は、直接に教育実践に結びつく性質のものではなかった。
そのため、参加者アンケートを行った結果では、「5.本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」という設問において、下表のように、一部の参加者からは肯定的でない回答が寄せられた。
表 アンケート設問「5. 本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」回答結果
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第1回(9月8日) |
第2回(9月15日) |
とても当てはまる |
9(53%) |
7(58%) |
どちらかといえば当てはまる |
5(29%) |
5(43%) |
どちらかといえば当てはまらない |
3(18%) |
0(0%) |
まったく当てはまらない |
0(0%) |
0(0%) |
合計 |
17(100%) |
12(100%) |
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また、その他の項目についても第1回?第2回ともに一定程度「どちらかといえば当てはまらない」という回答がなされていた。この要因として、教育実践に直接関係がない内容であると同時に、総説的な解説が多く実践へのイメージと結びつきにくかったこと、統計分析に関する内容や用語が多く、不慣れな参加者には理解しにくかったことが考えられる。さらに、実際の参加者からは実際の授業において学生のデータを収集し、分析、発表するための倫理審査に関わる手続きや注意等について関心が寄せられたが、これらは大学、さらには分野や部局によって扱いが異なるため、明確な回答を行うことが難しかったことも、参加者からの十分な評価が得られなかった原因であろう。
自由記述においては、教育実践における量的分析の注意点や心理尺度、HADについて情報を得られたことが高評価であったが、一方で内容が複雑であったり、実践にどのように活用していくのかが見えづらい点について指摘するコメントが見られた。
概して今月のテーマは教育実践に直接関係がないものであったことに加え、統計に詳しくない参加者にとってはハードルが高いものとなってしまったことは否めない。しかしながら教育実践の成果を分析し発表していくことは授業実践を進めていくためには大きな意義を有するものである。今後は今回の反省を活かし、より実際の事例に即したものとする等、より参加者が理解しやすく、かつ実践の成果発表を促すような内容を検討したい。
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◆セミナーの様子