公開日 2024年12月10日
188足球直播_篮球比分¥体育官网6年度「授業について考えるランチセミナー」<学生の学習への動機づけを高める授業づくり>が開催されました。
授業について考えるランチセミナーは、テーマを変えて、毎月第2?第3木曜日に開催しています。
テーマの詳細やお申込みについては、FD?SDの取り組み | 高知大ポータル (kochi-u.ac.jp)の、「授業について考えるランチセミナー」ページをご覧ください。
-----開催報告-------
◆開催日時
第1回: 11月14日(木)12:05~12:50
第2回: 11月21日(木)12:05~12:50
◆参加者数
第1回: 11月14日(木) 66名
第2回: 11月21日(木) 57名
◆コーディネーター?講師?登壇者
コーディネーター: 飯尾 健(徳島大学高等教育研究センター)
第1回: 講師: 飯尾 健(徳島大学高等教育研究センター)
第2回: 講師: 飯尾 健(徳島大学高等教育研究センター)
◆内容
今月のセミナーは第 1 回を「理論編」、第 2 回を「実践編」として、第 1 回では主に学習評価を行う上で重要となる基礎的な概念について講義を行い、第 2 回では理論編の内容をもとにしてどのように学習 評価を設計するか、代表的な学習評価の方法について紹介を行う形をとった。
第1回:「理論編」とした第 1 回では、学習評価において重要な点として 3 つを挙げ、講義を行った。 その 1 つ目は「評価は授業における到達目標と表裏一体であり、かつ評価は学生にどのような学 習を行うかを促すメッセージとなる」ということである。これは、授業の到達目標にはそれぞれ 適した評価方法があり、到達目標に即した評価方法を用いる必要があること、またどのような評 価を行うかによって学生が暗記中心の学習を行ったり、深く思考を行ったりといった学生の学習 方略に影響を与えうるということである。 続いて、文部科学省(2017)学習指導要領における「資質?能力の 3 つの柱」や石井(2015) の「知識?技能の 3 つのレベル」をもとに、到達目標がどのように分類されうるかということが 示された。 3 点目には、学習評価にはどのようなものがあるかを松下(2016)の「学習評価の構図」にも とづいて分類し、先に挙げた到達目標のうちどの評価に適しているかについて説明がなされた。
第2回:「実践編」と題した第 2 回では、まず前回の振り返りに加え、寄せられた質問についての回答 が行われた。 続いて、第 1 回で示した到達目標の分類別にどのような評価方法があるかについて、それぞれ 紹介が行われた。すなわち、文部科学省(2017)における「資質?能力の 3 つの柱」や石井(2015) の「知識?技能の 3 つのレベル」の分類に沿って、それぞれどのような評価方法があるかについ て文献に記載された事例をもとに紹介を行った。 さらに、授業の目標に応じ、15 回の授業の中でそれぞれの到達目標に適した評価をどのよう に組み合わせていくかといった例についても示された。
参考文献: 文部科学省(2017)『平成 29?30?31 年改訂学習指導要領』 (https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm) 石井英真(2015) 「教育目標と評価」西岡加名恵?石井英真?田中耕治(編)『新しい教育評価 入門』有斐閣, pp.77-112. 松下佳代(2016)「アクティブラーニングをどう評価するか」松下佳代?石井英真 (編) 『アク ティブラーニングの評価』東信堂, pp.3-25.
◆成果と課題
参加者アンケートを行った結果、「5. 本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」とい う設問において、第 1 回、第 2 回ともに全ての回答者から肯定的な回答 (「とても当てはまる」「どちら かといえば当てはまる」の合計) を得ることができた。また、他の設問においても回答者の大半から肯定 的な回答が得られた。
表 アンケート設問「5. 本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」回答結果
|
第1回(11月14日 ) |
第2回(11月21日) |
とても当てはまる |
17(70.8%) |
9(45.0%) |
どちらかといえば当てはまる |
7(29.2%) |
11(55.0%) |
どちらかといえば当てはまらない |
0(0%) |
0(0%) |
まったく当てはまらない |
0(0%) |
0(0%) |
合計 |
24(100%) |
20(100%) |
※その他のアンケート項目の結果はグラフを参照。
自由記述においては、第 1 回では主に授業の到達目標に応じて学習評価を設定することの重要性につ いて知ることができ有意義であったといったコメントが目立った。また第 2 回では、具体的な評価方法 について知ることができた点について評価する記述が多くあった。 一方で、評価方法についてより具体的な活用事例を知りたいという希望もあった。これは、設問の設計 や学生への指示、評価の具体的な基準をどう設定し個々の学生をどのように採点していくかといった点 について、より詳細に知りたいということと推察される。時間の関係もあるものの、今後は実践事例の収 集?共有に務め、参加者のニーズに応えられる内容を提供できるよう改善を行いたい。
◆アンケート回答結果
第1回 (n=24)
第2回 (n=20)
■セミナーの模様(アーカイブ動画より抜粋)