研究室紹介
当教室では、最新の放射線治療機器による高精度放射線治療を用いて低侵襲で「切らずに治す」放射線治療法の開発を研究の柱としています。近年のテクノロジーの進化により、体幹部定位放射線治療（SBRT）や強度変調放射線治療（IMRT）といった高精度放射線治療が可能となり、様々な腫瘍に対して積極的に実施しています。定位放射線治療は転移性脳腫瘍をはじめとした脳腫瘍、肺癌や肝癌といった体幹部腫瘍だけでなく、保険適応の拡大により、転移性骨腫瘍などにも守備範囲を広げています。IMRTも全国で一般的に行われている前立腺癌、頭頸部癌、脳腫瘍だけでなく、進行肺癌、子宮頸癌、腹部腫瘍といった臓器へも適応を拡大しています。同時に、このような治療法のエビデンス構築のため、様々な臨床試験を主導し、参加しています。
教育面においては、学部学生、大学院生、そして当施設で研修する医師に対し、関連各科とのカンファレンスなどを通じて、がん治療における放射線治療の役割を理解し、興味を持ってもらえるようにしたいと考えています。この中で当科を目指す研修医だけでなく、がん診療に関わる診療科を目指す研修医に対しても、個人の希望を尊重した柔軟なプログラムを準備いたします。また、医学物理学に興味のある診療放射線技師や理工系学部出身者に対しても、当科の高精度放射線治療機器を利用した研究を通じて、医学物理士などの資格取得へのサポートも行っていきたいと考えています。
放射線治療に興味のある医師、理工系学者の参加を歓迎しておりますので、施設見学など随時受け付けております。詳細を知りたい方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
