目的
科学の目覚ましい進歩は生命科学?医学の領域でも著しいが、その終局の目的は研究成果が人間に還元されることにあります。 還元の場である医療の現場では、医学というサイエンスに基づいた知識とアートとして熟練された臨床技術の両者が融合した医療技能による医療の実践が求められ、 同時に、この実践を支える基盤としての医師?患者関係や医療システムの在り方が重要な意義を持つことになります。
本コースには、これらの課題に対応するため「臨床研究?臨床技術系」および学際的な研究をめざす「予防医学?保健医療学系」の2つの系を設けています。
「臨床研究?臨床技術系」においては、臨床技術の客観的評価を設けた体系的な教育?研修プログラムを基盤とし、さらに臨床の現場で生じる課題に対する研究を通じて、 リサーチマインドと高度な臨床技術を備えた医療技術者を養成し、また、「予防医学?保健医療学系」においては、臨床の場から生まれる問題をテーマとし、 高度な医療技術の推進に資する研究者の育成を図ります。
- 「臨床研究?臨床技術系」では、医学?医療学領域において、豊かな人間性への理解と高い倫理性を持ち、 医療現場から生じる医学的問題を鋭敏に感知して的確に解決する研究者を育成します。また、豊かなリサーチマインドと的確な問題解決方法と能力、及び高い臨床技能を具備した専門医を育成します。さらに、臨床医療において優秀な後進を育成する優れた指導者としての能力を有する人材を育成します。
- 「予防医学?保健医療学系」では、疫学、地域医療学、環境医学などの予防医学の専門家を育成する一方、 健康医療?福祉に関連する社会的サービスや運営?管理、行政などの諸領域において、豊かな人間性と高い倫理性とともに強いリサーチマインドと的確な問題解決方法と能力、 そして高度の専門的知識と技術をもって活躍し、さらに優秀な後進を育成する優れた指導者能力を有する人材を育成します。
- 両系を通じて、社会人を積極的に受け入れ、近年の医療学分野における急激な技術革新および社会構造の変化に対応し得る人材を育成します。