生物は生きている限りエネルギーを得るために酸素呼吸を行い、副産物として活性酸素が体内で生じてしまいます。活性酸素は、中性脂肪やコレステロールなどの脂質を酸化させ、動脈硬化などの原因となる過酸化脂質を増加させます。
活性酸素を消去して、物質が酸化されるのを抑えるのが、抗酸化物質です。我々は、試験管内実験で、非加熱ユズ種子オイルに活性酸素を消去する効果があることを見出しました。非加熱ユズ種子オイルは、抗酸化物質である可能性が示唆されました。
そこで、非加熱ユズ種子オイルをゼラチンでカプセル化(右図)し摂取することで、非加熱ユズ種子オイルが抗酸化物質として働くか?ヒト介入試験?で検証しました。
試験は、1日摂取量を4カプセル(2カプセル x 2回)、6カプセル(3カプセル x 2回)、8カプセル(4カプセル x 2回)の3グループに分け、3ヶ月間摂取して頂きました。そして、採血を行い酸化された脂質である過酸化脂質の量を調べました。
その結果、まずは非加熱ユズ種子オイルを摂取することは安全であることが確認されました。また、過酸化脂質の値は、1日4カプセルのグループを含めすべてのグループで低下することがわかりました。すなわち、非加熱ユズ種子オイルが、抗酸化物質であることが示唆されました。
活性酸素に起因する疾患は多種多様で、動脈硬化だけでなく、癌化、アルツハイマー型認知症、皮膚の老化(シミ、ソバカスを含む)、炎症など、全疾病の90%で発症に関与していると考えられています。したがって、非加熱ユズ種子オイルを摂取することで、これらの活性酸素が関わる疾病の予防が期待できます。
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