出来事
Events
論文名:Synaptic plasticity and roles of orexin in distinct domains of the olfactory tubercle
著者名:Sajib Podder, Yoshihiro Murata, Mutsuo Taniguchi, Shogo Shimizu, Masahiro Yamaguchi
発表誌:Frontiers in Neural Circuits, volume 18, article 1473403 (2024)
URL:https://doi.org/10.3389/fncir.2024.1473403
「食べたい」というモチベーション行動の神経メカニズムの解明に向けて、本研究では、1) 嗅結節のシナプス伝達で長期増強(LTP)が誘導されること、
2)食欲亢進ペプチド?オレキシンが嗅結節の特定の領域(学習依存的に匂い情報を誘引行動へ結び付けるドメイン)でLTP誘導を促進することを、
急性脳スライス標本を用いた電気生理学実験で明らかにしました。この2つの組み合わせは、嗅結節におけるドメイン特異的なシナプス可塑性の促進、
学習依存的な匂いの価値の獲得に重要な役割を果たしていると考えられます。
2023年10月3日 清水学内講師は188足球直播_篮球比分¥体育官网5年度高知信用金庫医学研究賞を受賞しました。
発表タイトル: 高血圧でトイレが近くなるメカニズム
日時: 2024年11月23日(土?祝日)15:00~17:00
場所: OMO7高知(〒781-0832高知県高知市九反田9-15)3階 ゴールデンパシフィック
山口教授、清水学内講師が第76回日本生理学会中国四国地方会 (2024/11/3-4 香川) に参加しました。
清水学内講師は座長と研究発表を行いました。
生理学領域における最新の研究成果に触れ、新しい知識の蓄積につながりました。
さらに、懇親会への参加で、新たな人脈も形成することができました。
論文名:Activation of arginine vasopressin receptor 1a reduces inhibitory synaptic currents at reciprocal synapses in the mouse accessory olfactory bulb
著者名:Mutsuo Taniguchi, Yoshihiro Murata, Masahiro Yamaguchi, Hideto Kaba
発表誌:Frontiers in Cellular Neuroscience, volume 18, article 1466817, (2024)
URL:https://doi.org/10.3389/fncel.2024.1466817
中枢性バソプレシンは、個体間認知の促進などほ乳類における複雑な社会的行動に関与することが報告され注目されています。
近年、バソプレシン作動性ニューロンが副嗅球に存在することが報告されました。
副嗅球はフェロモン情報の最初の中継核ですが、副嗅球神経回路に対するバソプレシンのシナプスレベルでの作用機序はよく分かっていませんでした。
そこで我々はマウス副嗅球のスライス標本を作製し、副嗅球の主要神経回路である僧帽細胞-顆粒細胞間相反性シナプス伝達に対する
バソプレシンの作用をパッチクランプ法を用いて調べました。
本研究により、バソプレシンはV1a受容体を介して副嗅球僧帽細胞-顆粒細胞間相反性シナプス伝達を抑制すること、その作用点の一部は顆粒細胞にあることを明らかにしました。
この結果は、下垂体後葉ホルモンとして知られるバソプレシンにフェロモン情報修飾作用があることを示唆しました。
ポスター発表、シンポジウムとも活発な議論が繰り広げられ、とても有意義な機会でした。
(写真のキャプション)嗅覚シンポジウムの終了後、演者?共同座長の先生方と記念写真を撮りました。皆様、ありがとうございました!
日本味と匂い学会第58回大会.
論文名:Association of detrusor underactivity with aging and metabolic syndrome: suggestions from animal models
著者名:Shogo Shimizu
発表誌:Journal of Smooth Muscle Research, volume 60, page 23-30, (2024)
URL:https://doi.org/10.1540/jsmr.60.23.
排尿筋低活動は排尿筋の収縮力や収縮持続時間が減少することにより、尿を効率よく排出できない膀胱機能障害です。
そのため、罹患者の生活の質の低下が問題となっています。加齢がその危険因子として考えられていますが、
その発症機序は十分に明らかになっておらず、有効な治療法は限定的です。よって、ヒト病態に類似したモデル動物の作製、
病態解明が社会的にもとめられています。清水学内講師らは、これまで自然発症高血圧ラットでは正常血圧ラットに比して、
より若い週齢にて排尿筋低活動様の膀胱機能障害を呈することを報告しました (Shimizu S et al. Life Sci 2021, Eur J Pharmacol 2022)。
メタボリックシンドロームは、肥満、高血糖、高脂血症、高血圧などが複合した代謝異常を示し、飽食と運動不足の現代社会において、急速に増加しつつあります。
本総説では、メタボリックシンドロームのモデル動物は正常モデル動物に比して、より若い週齢にて排尿筋低活動を呈するという視点で関連論文を紹介するとともに、
予想される発症機序についても考察をしています。今後、モデル動物を用いて、加齢とメタボリックシンドロームの両因子が排尿筋低活動を発症させる機序をより詳細に解明していくことが、
ヒトにおける排尿筋低活動の発症機序解明、新規治療法創出につながっていくことが予想されます。
論文名:Connectivity of the olfactory tubercle: inputs, outputs, and their plasticity
著者名:Masahiro Yamaguchi
発表誌:Frontiers in Neural Circuit, volume 18, article 1423505 (2024)
URL:https://doi.org/10.3389/fncir.2024.1423505
嗅皮質の一領域である嗅結節は、嗅皮質の一領域であると同時に腹側線条体の一領域でもあり、
匂いを意欲的な行動に結びつけること、特に学習依存的な匂い行動の獲得に働いています。
この総説では、嗅結節が他の脳領域とどのようにシナプス結合しているかを紹介し、
更にその結合様式が学習依存的に可塑的変化することを最近の当研究室の知見をもとに紹介しました。嗅結節の神経回路を理解することにより、
匂い行動の適応的な特性の神経機構が明らかになると考えられます。
先端医療学コース選択学生の浅野 真歩さんが金賞を、佐竹 祐香さんが銀賞を受賞しました!
おめでとうございます。これからのご活躍を期待しております。
188足球直播_篮球比分¥体育官网5年度 先端医療学推進センター学生顕彰制度「相良賞」授与式
(先端医療学推進センターHPリンク)
銭谷 麻実子さん(医学科3年生)、寺川 晧一朗さん(医学科2年生)、鳥越 綾乃さん(医学科2年生)が当研究室 (先端医療学コース 神経回路機能研究班) に加わってくれました!
稲富 惇一先生、Md. Fazley Rabbi Shaさんが本学大学院博士課程を修了し、博士(医学)を取得されました!
188足球直播_篮球比分¥体育官网6年2月14日(水)?15日(木)に行われた第23回KMS Research MeetingでSajib Podderさんが最優秀賞を受賞しました。
おめでとうございます!
188足球直播_篮球比分¥体育官网医学部HPリンク
論文名:Insights into the associative role of hypertension and angiotensin II receptor in lower urinary tract dysfunction
著者名:Shogo Shimizu
発表誌:Hypertension Research, volume 47, page 987-997 (2024)
URL:https://www.nature.com/articles/s41440-024-01597-8
膀胱および尿道からなる下部尿路の機能は尿を溜める蓄尿と尿を排出する排尿です。
その機能が障害されると排尿障害 (下部尿路機能障害) が生じ、頻尿、尿意切迫感、尿勢低下、尿失禁などさまざま症状が現れます。
本総説では、高血圧、レニン?アンジオテンシン系亢進と下部尿路機能障害の関連性について、清水学内講師らが行ってきた研究結果を含めモデル動物、臨床研究のデータについて紹介しました。上記関連性の理解を深めることにより、下部尿路機能障害の病態解明、新規治療標的の創出につながることが予想されます。
越智経浩助教が診療に従事する医学部附属病院消化器内科学教室に異動となり、その後任として清水翔吾助教(学内講師)が当講座へ異動となりました!
論文名:Learning-dependent structural plasticity of intracortical and sensory connections to functional domains of the olfactory tubercle
著者名:Md Fazley Rabbi Sha, Yuriko Koga, Yoshihiro Murata, Mutsuo Taniguchi, Masahiro Yamaguchi
発表誌:Frontiers in Neuroscience, volume 17, article 1247375 (2023)
URL:https://doi.org/10.3389/fnins.2023.1247375
嗅皮質の一領域である嗅結節では、誘引?忌避学習によって異なるドメインが活性化します。
しかし、学習によってなぜ特定のドメインが活性化するかは分かっていませんでした。Shaさんは光遺伝学を用いて嗅結節へのシナプス入力活性化と誘引?忌避学習を結び付けて、
梨状皮質からの皮質間シナプス入力、嗅球からの感覚シナプス入力とも、学習の種類に応じて特定の嗅結節ドメインで可塑的変化することを明らかにしました。このシナプス可塑性が
学習による嗅結節ドメイン活性化を誘導していると考えられます。
論文名:Soy sauce and vanilla odors improve balance ability in children
著者名:Junichi Inatomi, Kiwa Yasuoka, Hideaki Takebayashi, Yutaka Yano, Satoko Kataoka, Masahiro Yamaguchi
発表誌:Journal of Sensory Studies, e12871 (2023)
URL:http://doi.org/10.1111/joss.12871
匂い刺激が運動機能に影響を与えることが知られています。しかし、匂いが子供の運動能力を高められるかどうかは分かっていませんでした。
稲富先生は3-6歳の子供に、子供が好きな醤油の匂いやバニラの匂いを嗅がせ、これらの匂い刺激がバランス能力を向上させ、より遠くまで手を伸ばせるようになることを見出しました。
今後、適切な匂い刺激が小児麻痺児の運動療法に応用できることが期待できます。
先端医療学コース選択学生の伊豆 幸樹くんが銀賞を受賞しました!
おめでとうございます。これからのご活躍を期待しております。
188足球直播_篮球比分¥体育官网4年度 先端医療学推進センター学生顕彰制度「相良賞」授与式
(先端医療学推進センターHPリンク)
医学部2年生の加藤柚衣さん、上月遼太郎くん、藤井志帆さん、山本渓仁くんが当研究室に加わってくれました。
ぜひ一緒に研究を楽しみましょう!
2023/3/18-19に岡山大学で行われた国際味覚嗅覚シンポジウムにフロリダ大学のDaniel Wesson先生を招待して講演を行っていただきました。
シンポジウム終了後、当研究室にお越しいただき研究会議を行いました。国際シンポジウムで嗅覚セッションのオーガナイズをご一緒させていただいた
九州大学医学部生理学教室の今井猛先生も高知にお越しくださり、とてもフランクで活発な議論を行うことができました。
研究会議の前にはWesson先生、今井先生と高知観光しました。Wesson先生、今井先生、ありがとうございました!
論文名:Risk of eating disorders and the relationship with interest in modern culture among young female students in a university in Bangladesh: a cross-sectional study
著者名:Md Monjurul Ahasan, Md Shahidul Quadir Patwari, Masahiro Yamaguchi
発表誌:BMC Women’s Health, volume 23, article 35 (2023)
URL:https://bmcwomenshealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12905-023-02186-6
摂食障害は若い女性に多く、社会の近代化とともに増加することが知られています。アハサンさんはバングラデシュの大学と共同して、
バングラデシュの若い女子学生の摂食障害リスクが、ファッショナブルな衣服や新しい文化を発信するテレビなどに対する興味の高さを相関することを明らかにしました。
若い女性の新しい文化に対する興味を知ることが、摂食障害の防止に役立つと考えられます。
論文名:The importance of motor imagery ability in determining the optimal focus of attention during motor practice.
著者名:Junichi Inatomi, Satoko Kataoka, Sanae Hatada, Yutaka Yano, Kenji Hagihara, Masatoshi Katsura, Hideaki Takebayashi, Masahiro Yamaguchi
発表誌:Asian Journal of Occupational Therapy, 18 (1), 173-180 (2022)
URL:https://doi.org/10.11596/asiajot.18.173
作業療法士である稲富先生は、立ったままできるだけ遠くに手を伸ばす運動訓練の際に、「自分のからだに注意を向ける」のと、「運動の目標物に注意を向ける」のとではどちらが効果的かを検討しました。若年健康者を運動イメージの得意な人と不得意な人に分けて効果を比較したところ、運動イメージの得意な人ではどちらに注意を向けても同様の訓練効果が得られたのに対し、運動イメージの不得意な人では自分のからだに注意を向ける方が高い訓練効果が得られました。今後、運動イメージ能を調べることで人それぞれに合った運動訓練の方法を選択できるようになると期待されます。
この賞は、日本味と匂学会が「味と匂の研究に関する特定の専門領域において、学問的に多大な貢献があったと認められ」「本会の活動?運営に多大な功績が認められる」会員に贈るものです。嗅覚系に関する基礎?臨床研究の業績に加えて、日本味と匂学会運営委員、編集委員長(2015年~2020年)や第53回大会長(2019年)としての学会への貢献等が高く評価されて受賞されました。
表彰式と受賞講演は、日本味と匂学会第56回大会(188足球直播_篮球比分¥体育官网4年8月22日~24日?仙台国際センター)の開催期間中に執り行われました。
日本味と匂学会 http://jasts.com/
先端医療学コース選択学生の友永 紫苑くんが金賞を受賞しました!
おめでとうございます。これからのご活躍を期待しております。
188足球直播_篮球比分¥体育官网3年度 先端医療学推進センター学生顕彰制度「相良賞」授与式
(先端医療学推進センターHPリンク)
医学部3年生の佐竹祐香さん、医学部2年生の岡見和奏さん、杉山侑多朗くん、市川陽介くんが当研究室に加わってくれました。
ぜひ一緒に研究を楽しみましょう!
全国の高校生などを対象に大学の研究を紹介する動画サービスサイト「夢ナビ」で、当研究室が紹介されました。下記URLをご覧ください。
https://douga.yumenavi.info/Lecture/PublishDetail/2021000548?back=
医学部3年生の峠美也子さん、医学部2年生の浅野真歩さん、須藤光くんが当研究室に加わってくれました。
ぜひ一緒に研究を楽しみましょう!
当研究室が世話人となり、第18回成体脳ニューロン新生懇談会をオンラインで行いました。
大人の脳でも新しい神経細胞が生まれることに興味を持つ研究者が集まって作っている研究会です。参加者62名、演題15題をいた
だき、活発な発表、議論が行われました。参加者の皆さんありがとうございました!
188足球直播_篮球比分¥体育官网医学部生理学講座(統合生理学)の椛秀人特任教授らは、デューク大学メディカルセンターの松波宏明教授との共同研究により、ミトコンドリアゲノムにコードされたNADH脱水素酵素1と2のN末端部のアミノ酸配列が近交系マウスの系統間で変異しており、その変異ペプチドが匂い手がかりとなり、系統(野生では個体)認識がなされることを、交配雌が交尾相手以外の別系統の雄に曝露されると流産するという神経内分泌反応(ブルース効果)を用いて証明しました。
さらに、正逆交雑により得られた雑種第一代の雄とその尿を用いて、ブルース効果が母性遺伝し、その有効成分が尿に含まれていることを明らかにしました。
動物の体内にはミトコンドリアがユビキタスに存在することから、マウス以外の動物や人のミトコンドリアペプチドの嗅覚コミュニケーションにおける役割の解明が期待されます。
この研究成果は、米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」(電子版)に、11月16日(月)に掲載されました。
論文名:Maternally inherited peptides as strain-specific chemosignals
詳しくはこちら https://doi.org/10.1073/pnas.2014712117
188足球直播_篮球比分¥体育官网HPはこちら
先端医療学コース選択学生の横井和子さんが金賞を、柴野究君が銀賞を受賞しました!
188足球直播_篮球比分¥体育官网元年度 先端医療学推進センター学生顕彰制度「相良賞」授与式
(先端医療学推進センターHPリンク)
横井さん、柴野君、受賞おめでとうございます!これからも頑張ってください。
大学院修士課程の稲富惇一先生(土佐リハビリテーションカレッジ)が、4月から博士課程に進学されました。新たに大学院生(修士課程)として、上岡彩椰さん(188足球直播_篮球比分¥体育官网医学部附属病院 検査部)が当研究室に加わってくれました。
また、先端医療学コースの履修生として、医学部2年生 金真凛君、谷真鳥君、伊豆幸樹君が研究室に加わってくれました。
今年度は大森一志先生が博士学位、古賀有里子先生、村松迪代先生が修士学位を取得されました。
また、アハサン モハメッド モンジュルル研究員が第18回斎藤英郎記念学術賞を受賞されました。
斎藤英郎記念学術賞とは故 斎藤英郎教授の本教室への多大な貢献を記念して、瀬戸勝男名誉教授および斉藤家からいただきました寄附によって設けられた学術賞です。独創性に優れており、国際的に高く評価されることが期待される論文として授与されました。
コロナ感染拡大防止のため、ささやかではありますが内輪だけでの授与式となりました。
皆様の今後のご活躍を心より御祈り申し上げます。
論文名:Expression of feeding-related neuromodulatory signalling molecules in the mouse central olfactory system.
著者名:*Yasuko Nogi, *Md Monjurul Ahasan, Yoshihiro Murata, Mutsuo Taniguchi, Md Fazley Rabbi Sha, Chiori Ijichi, Masahiro Yamaguchi (*, 筆頭共著者)
発表誌:Scientific Reports, Volume 10, Article 8 (2020)
URL:https://www.nature.com/articles/s41598-020-57605-7
食べ物の匂いは食欲をかきたてます。そしてこの匂いの効果はいつも同じではなく、満腹?空腹など体の代謝状態によって大きく左右されます。Ahasanさんはマウスを用いて、嗅覚脳領域に体の代謝状態を受容する分子機構が多数備わっていること、またその受容分子の発現量が匂いと食べ物を結びつけるトレーニングによって変化することを明らかにしました。今後、個々の受容分子の嗅覚における働きを理解することにより、匂いを食欲増進に有効活用する方法の開発が期待されます。本研究は味の素(株)との共同研究として行われました。
皆さん今年もお疲れ様でした。来年もがんばりましょう!シャさん、これからよろしくお願いします。
国費外国人留学生として シャ モハメッド ファズレイ ラッビさんが研究室に加わってくれました!
論文名:Olfactory Stimulation with Japanese Soy Sauce Improves Upper Limb Performance.
著者名:Yutaka Yano, Yoshihiro Murata, Mutsuo Taniguchi, Fumino Okutani, Masahiro Yamaguchi, and Hideto Kaba
発表誌:Occupational Therapy International, Volume 2019, Article ID 2748721 (2019)
URL:https://www.hindawi.com/journals/oti/2019/2748721/
論文Pdf:http://downloads.hindawi.com/journals/oti/2019/2748721.pdf
作業療法士である箭野先生は、頭部外傷の患者さんの運動療法として「調理療法」を導入し、特に調理中の食べ物の匂いが運動機能を改善することに気付きました。本論文では多数の若年健康者を対象にして、食べ物(醤油)の匂いが上肢運動機能を向上させることを明らかにしました。今後、嗅覚と運動系の関係の基礎的理解、匂いを用いた運動療法の開発が期待されます。
当講座のご出身で、188足球直播_篮球比分¥体育官网医学部地域看護学講座教授の奥谷文乃先生が大会長を務められ、当講座も運営に協力しました。
谷口准教授?村田講師が座長のシンポジウムで、当講座研究員のアハサンさんが講演しました。
大学院生の箭野先生?古賀さん、医学部学生の柴野君?西山君?横井さん、山口教授、谷口准教授、いつもお世話になっている循環制御学講座の大学院生の宮田先生がポスター発表しました。
以前DCセミナーに来てくださった理化学研究所の吉原先生の受章講演で山口教授が座長を務めました。
ドレスデン大学のThomas Hummel教授がヒトの嗅覚機能の基礎?臨床について招待講演を行ってくださいました。
イェール大学のCharles Greer教授がマウス嗅覚系の発達について特別講演を行ってくださいました。
懇親会で谷口准教授が司会を務め、山口教授がご挨拶しました。
大会の最後に奥谷先生がご挨拶されました。
皆さん、学会の準備、発表、ディスカッション、ご苦労様でした!
Charles Greer先生ご夫妻と高知観光しました。高知城、桂浜、当研究室などご案内しました。Greer先生、奥様、本当にありがとうございました!
三坂巧先生は、味覚のメカニズムをヒトの味覚受容体の働きから明らかにしてこられました。甘味受容体を安定発現する甘味センサー細胞を樹立され、これを用いて甘味を増強する物質、甘味と酸味の相互作用、人工甘味料の作用機序など次々と解明しておられます。今回、「味覚受容体の機能解析から「おいしさ」を考える」と題して、味覚研究の歴史や甘味の定量化方法の開発の歴史に続いて、5つの基本味(甘味?酸味?苦味?辛味?うま味)の相互作用や、味覚受容体の性質によって動物種それぞれの「おいしさ」が決まること、また脳内の味覚処理機構について、最新のデータを交えてご紹介してくださいました。我々の実感を伴う話題をたくさん提供いただき、ご講演の後には活発な質疑応答が行われ、とても有意義なセミナーとなりました。
ご講演後に研究室のメンバーと食事会を行ない、「おいしさ」を一緒に楽しみました。三坂先生、ありがとうございました!
医学部2年生の佐野貴昭くん、友永紫苑くん、新沼真洋くん、山岡桜さんが当研究室に加わってくれました。
ぜひ一緒に研究を楽しみましょう!
今年度は八坂一彦先生が博士学位、築田靖崇先生が修士学位を取得されました。
皆様の今後のご活躍を心より御祈り申し上げます。
今年もお疲れ様でした!
来年もよろしくお願い申し上げます。
平成31年2月6日(水)?7日(木)に行われた第18回KMS (Kochi Medical School) Research meetingで築田院生が奨励賞を受賞しました!
https://www.kochi-u.ac.jp/information/2019021400018/
斉藤英郎記念学術賞とは故斉藤英郎助教授の本教室への多大な貢献を記念して、瀬戸勝男名誉教授および斉藤家からいただきました寄附によって設けられた学術賞です。独創性に優れており、国際的に高く評価されることが期待される論文として授与されました。
東原和成先生は、匂いやフェロモンによって様々な性行動、社会行動が引き起こされるメカニズムを、匂い?フェロモン分子の同定、受容体の同定、さらには分子受容から行動発現に至る神経回路の解明によって次々に明らかにしておられます。今回、「匂いやフェロモンの感知と情報処理」と題して、マウスを題材に近年の新しい技術を駆使して得られたフェロモン分子から行動発現に至る新知見、またヒトにおける嗅覚の重要性やヒトの匂い行動のメカニズム解析についての新しい取り組みなど、先生の嗅覚研究の大きな広がりを最新のデータをもとにとても分かりやすくご講義くださいました。ご講演に引き続いて様々なご専門分野の方々から新たな視点の質問をたくさん頂戴し、とても有意義な議論が展開されました。
ご講演後に研究室のメンバーと食事会を行ないました。天気にも恵まれ、高知のおいしい食材を楽しんでいただけたようでよかったです。東原先生、ありがとうございました!
大学院生 八坂一彦さんの論文がCognitive Processingにアクセプトされました!
平成30年10月27日~28日の2日間にわたり愛媛大学で開催された第70回日本生理学会中国四国地方会において、教室から大学院生の築田靖崇さんが発表を行い、奨励賞を受賞しました。
演題名「新生仔マウスの離乳における嗅結節の役割」
教授 山口正洋先生の論文がScientific Reports にアクセプトされました。マウス離乳期における嗅皮質の発達機構を明らかにしました。
論文はこちらからhttp://www.nature.com/articles/s41598-018-31604-1
先端医療学コースの履修者として、医学部2年生の太田さん、正池君が加わってくれました。ぜひ一緒に研究を楽しみましょう!
大学院生(修士課程)として、稲富先生(土佐リハビリテーションカレッジ)、古賀さん、村松さんが当研究室に加わってくれました。新しい発見を目指して一緒に頑張りましょう!
皆でお祝いの会を開きました。おめでとうございます!
医学部学生の横井さんが花束を渡してくれました。これから益々活躍してください。
『Learning & Memory』の表紙を飾りました。
医学部医学科生理学講座(統合生理学)の黄光哲博士研究員、谷口睦男准教授らによる学習?記憶の基礎過程に関する研究成果が、米国科学雑誌『Learning & Memory』の4月号に掲載され、表紙を飾りました。
雌マウスは、交尾刺激を引き金として交配雄フェロモンを記憶することで妊娠の保障を獲得しています。この記憶の形成には交尾刺激によって副嗅球に放出されるノルアドレナリンが重要な役割を演じていることが判明しています。しかしながら、そのシナプスメカニズムについては不明でした。黄?谷口らは、ノルアドレナリンによるシナプス可塑性誘導のメカニズムを電気生理学的に明らかにしました。
本研究成果は、匂いの学習?記憶の普遍的なメカニズムの解明に寄与するものと期待されます。
論文名:Alpha2-adrenergic receptor activation promotes long-term potentiation at excitatory synapses in the mouse accessory olfactory bulb.
著者名:Huang G-Z*, Taniguchi M*, Zhou Y-B, Zhang J-J, Okutani F, Murata Y, Yamaguchi M, Kaba H *These authors contributed equally to this work.
発表誌:Learning and Memory 25: 147$2013157, 2018.
論文掲載HPのURL
4月号表紙:
http://learnmem.cshlp.org/content/25/4.cover-expansion
論文:
http://www.learnmem.org/cgi/doi/10.1101/lm.046391.117
短期研究員として モハメッド モンジュルル アハサンさんが研究室に加わってくれました!
大学院セミナーを行っていただきました。
坂野仁先生は、京都大学理学部にて分子生物学を学ばれた後、スイスのバーゼル免疫学研究所で利根川進先生と一緒に抗体遺伝子の再構成機構を解明され、免疫学を世界的にリードしてこられました。その後研究分野を神経系に移され、嗅覚系を題材として、匂い分子受容体の選択機構、嗅細胞の軸索投射機構、匂いに基づく行動選択の神経回路機構を次々と解明され、神経科学の分野でも世界をリードする研究を行ってこられました。
今回の大学院セミナーは「新生仔期に於ける刷り込み記憶とその阻害による精神発達障害」と題して、多くの聴講者が集まりました。匂い情報によって好きか嫌いかを決定する神経回路構造と、刷り込み記憶に関する最新の実験結果をご紹介下さり、予定時間を超えて質問?議論がなされました。
ご講演後に研究室のメンバーと食事会を行ないました
翌日も、坂野先生、森先生が研究室に来て下さり、今後の研究の展望について広い視点から示唆に富む議論を展開され、当教室の研究についても様々なご意見を頂戴しました。
坂野先生、森先生、ありがとうございました!
椛秀人特任教授が、平成28年度と区別研究員審査会専門委員(書面担当)及び国際事業委員会書面審査員として、有意義な審査意見を付し、公平?公正な審査に大きく貢献したとして、独立行政法人日本学術振興会から表彰されました。
助教 越智経浩先生の論文がScientific Reports にアクセプトされました!
4月から、大学院生(修士)の築田君、大学院生(博士?社会人)の箭野先生、また先端医療学コースの医学部3年生 柴野君、医学部2年生 岡野君、西山君、横井さんが研究室に加わってくれました。研究室の卒業生も大勢集まってとても賑やかな会でした!
難波さんの論文がウェブサイト”Biomedical Advances” のニューロサイエンス部門に、注目すべき論文として紹介されました!
http://biomedical-advances.org/neuro-20175-16/
先端医療学コースの履修者として、医学部3年生の柴野君、2年生の岡野君、西山君、横井さんが当研究室に加わってくれました。
ぜひ一緒に研究を楽しみましょう!
当研究室が、188足球直播_篮球比分¥体育官网医学部「先端医療学推進センター」に「神経回路機能研究班」として新たに加わりました。
トップページのバナーから「先端医療学推進センター」ホームページに入れますのでぜひご覧ください。
前途のお祝いとして、谷口睦男准教授(ヴィオラ)と医学部4年の臼井真菜さん(フルート)による演奏会が催されました。とても素晴らしい音色で会場全体が夢の中へ引き込まれていくようでした。お二人とも素敵な時間をありがとうございました。
今年度は多数の大学院生が博士学位を取得し、難波利治先生、トン?ジャ先生、沖田学先生、海部忍先生、滝本幸治先生の5名が大学院を修了されました。皆様の今後のご活躍を心より御祈り申し上げます。
斉藤英郎記念学術賞とは故斉藤英郎助教授の本教室への多大な貢献を記念して、瀬戸勝男名誉教授および斉藤家からいただきました寄附によって設けられた学術賞です。独創性に優れており、国際的に高く評価されることが期待される論文として授与されました。
吉原良浩先生。マウスの嗅覚神経回路を形成するイムノグロブリンスーパーファミリー遺伝子を次々にクローニングしてその機能を明らかにされ、更にはシナプスを超えて運ばれる植物由来のWGAレクチンを分子生物学的に利用して特定の神経回路を可視化する新しい技術を開発して様々な機能的神経回路を明らかにされ、神経回路研究をリードしてこられました。その後ゼブラフィッシュをモデルにした研究を新たに始められ、ゼブラフィッシュの匂い分子の検出から行動至る一連の神経回路を明らかにしてこられました。
医学部の大学院生、学部学生、教員を中心に数多くの聴講者が集まりました。今回、ゼブラフィッシュの神経回路について最新の知見をお話しくださいました。食べ物の匂いに寄っていく場合、フェロモンに引き寄せられる場合、危険な匂いから逃げる場合のそれぞれについて、匂い分子の同定から匂いの検知機構の解明、またそれが行動に至る神経回路の解明まで、膨大で包括的な新知見を紹介してくださいました。たくさんの質問に対して大変詳しくお答えくださり、ご講演の後30分以上に渡って質疑応答が行われました。
ご講演の後に研究室のメンバーと食事会を行いました。若い学生や以前吉原先生にお世話になった研究員も参加して、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。吉原先生、本当にありがとうございました!
循環制御学講座の方々と一緒に、生理学実習の打ち上げパーティーを行いました。
循環制御学講座の皆様、楽しい機会をありがとうございました!
平成29年2月22-23日に行われた第16回KMS (Kochi Medical School) Research meetingで、谷口先生が優秀賞を受賞されました!
(左はプレゼンターの外科学(外科2)講座 渡橋和政教授)
大学院生 沖田学さんの論文がBrain and Cognitionにアクセプトされました!
大学院生 海部忍さんの論文がJournal of Clinical Neuroscienceにアクセプトされました!
大学院生 Tong Jiaさんの論文がNeuroscienceにアクセプトされました!
平成28年11月5日~6日の2日間にわたり岡山大学で開催された第68回日本生理学会中国四国地方会において、教室から大学院生の難波利治さんと仝加さんが発表を行い、難波さんが奨励賞を受賞しました。
<演題名>
難波さん「バゾプレッシンはオスマウスの副嗅球におけるシナプス可塑性の誘導を促進する」
仝さん「Tunicamycin impairs olfactory learning and synaptic plasticity in the olfactory bulb via presynaptic and postsynaptic mechanisms」
難波さんは博士論文のテーマとして椛 特任教授の下で行ってきた研究成果を奨励賞候補演題として口頭発表を行い、厳正な審査の結果、同賞に選ばれました。
難波院生論文:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304394016307406
日本生理学会 地方会賞:http://physiology.jp/award/regional/
第68回日本生理学会中国四国地方会:http://www.okayama-u.ac.jp/user/phys68/award.html
仝さんも奥谷 教授の下で行ってきた研究成果を一般演題として口頭発表を行いました。
学生の参加?発表が非常に多く、若さあふれると共に、多くの演題において質疑応答時間を超えたり、コーヒーブレイクの際や初日終了後の懇親会など時間を見つけては議論が行われたりと活気あふれる会で、今後の研究をすすめていく上でも大いに触発される機会となりました。
森憲作先生。平成27年3月に東京大学を退官され、現在も東京大学名誉教授、理化学研究所脳科学総合研究センター客員主管研究員としてますますご活躍中です。嗅覚研究のパイオニアで、嗅覚神経回路の働きを次々と明らかにされ、嗅覚系をモデルとして脳神経系に共通の普遍的な原理を見出してこられた先生です。山口教授の20年来の恩師です。
医学部の大学院生、学部学生、教員を中心に数多くの聴講者が集まりました。末梢から脳の上位中枢への情報伝達と、上位中枢から降りてくる様々な指令が、どのようにコーディネートして脳全体の働きを支えているか、という非常に格調高くまた新しいお話しでした。1時間半のご講演に続いてたくさんの質問があり、質疑応答が30分ほども行われました。
ご講演の後は高知市内に移動して、研究室のメンバーと食事会を行いました。夜遅くまで学生達といろんな話しをして下さいました。
前列中央の森先生の向かって右隣が当教室前任教授(現特任教授)の椛秀人先生です。日本の、また世界の嗅覚研究をリードしてこられたお二方の先生とご一緒できたとても貴重な機会でした。
翌日もいい天気でした。いろいろ観光して帰られたとのことです。森先生、本当にありがとうございました!
大学院生 難波利治さんの論文がNeuroscience Letters にアクセプトされました!