2025年年頭の挨拶 

 

 皆さん、新年明けましておめでとうございます。新しい年2025年が皆様にとりまして、希望に満ちた素晴らしい1年になりますことを心よりお祈り申し上げます。

 

 新年に向けての決意を直接皆様にお伝えできる貴重な場ですので、主に5項目についてお話しします。本年はこの5項目を重点的に進捗させながら、来年の仕事始めの会において振り返り、しっかりとPDCAを回していきたいと思います。

 

 5項目をお話しする前に、危機管理について少し触れたいと思います。

 ご承知の通り、2024年の元日には能登半島地震が発生しました。亡くなられた方々に対し心より哀悼の意を表しますとともに被災された方々に心よりお見舞い申し上げ、1日も早い復旧復興を皆様と共に祈りたいと思います。さらに4月には高知県西部でも大きな地震が発生し、8月8日には「南海トラフ地震臨時情報?巨大地震注意」が国から発出されており、南海トラフ地震への危機感を強くしているところです。

 昨年4月に学長に就任し、現在危機管理本部会議を定例化しております。そこで役員を中心とした図上訓練を実施し、課題の洗い出し?対応方法?経営資源の配分?行動といわゆるOODA(ウーダ)サイクルをすでに回し始めています。具体的には危機管理マニュアルの見直しや防災備蓄品の追加購入ですが、皆様からも危機管理本部へ提言をいただければ幸いです。

 

 ここから本年度重点的に進捗させたいと考えている5項目についてお話しします。

 1つ目は「ポスト創立 75 周年記念事業について」です。

昨年11月3日に記念式典を開催し、2年半にわたる創立75周年の記念事業を当初の計画どおり滞りなく終えました。一方でこの創立75周年記念事業は、次の100周年に向かって188足球直播_篮球比分¥体育官网がさらに新しい歴史を築いていくターニングポイントという位置づけで行ったと考えております。

 この事業の様々な議論の中で、私たちの一番の財産はこの75年間に本学を卒業された6万1千人を超える卒業生であることを再認識しました。そして様々な立場で活躍しているこれらの卒業生の交流の拠点機能の充実が課題であると認識しました。

 そこで一昨年11月に「188足球直播_篮球比分¥体育官网校友会」を立ち上げました。卒業生や教職員、退職された教職員も含め、地域(の方々と)一丸となって、交流の拠点機能を拡充していこうとしています。この校友会という場をどのように価値創造していくか一緒に協議し作り上げていきたいと思っています。つきましては教職員、並びに在学生の皆様には基本的に校友として入会頂くようお願い致します。

 

 2つ目は「地域中核?特色ある研究大学に向けて」です。

 文部科学省の支援事業「地域中核?特色ある研究大学強化促進事業(通称J-PEAKS)」に本学が提案大学となり「海を識り、海と共生する」というタイトルで提案しています。J-PEAKSにおいて、私たちはこれまでの、「地域を支え、地域を変えることができる大学」いわゆるスーパー?リージョナル?ユニバーシティ(SRU)の基盤をしっかりと固めた上で、地域中核?特色ある研究大学として、狼煙を上げていこうと思います。

 その取組の一つとして、研究組織i³k(インキュベーション&イノベーションイニシアティブ高知)を立ち上げます。この中にはイノベーションセンターとインキュベーションセンターが設置されます。イノベーションセンターは、重点研究領域の設定によって配置される研究者組織で、インキュベーションセンターは、学外に向けて基礎から社会実装までをシームレスに伴走支援する組織です。そしてこの二つのセンターを擁するi³kによって、研究者の皆さんに対する特区環境、すなわち研究に重点を置くことができる環境の整備を進めていきます。研究組織の強化によって今後188足球直播_篮球比分¥体育官网として尖った研究、地域中核?特色ある研究大学へ向けたギアチェンジを進めていきます。

 

 3つ目は「基幹教員制度を導入した組織改革」です。

 4月から基幹教員制度を導入します。この基幹教員制度により、教育課程の編成に責任を負う教員として各教員の皆様が、どの学部(教育組織)に責任を持つかが明確になります。今後の学系部門の廃止に伴う教員の配置については、この基幹教員制度を利用していこうと考えています。また、本学独自の仕組みとしてセンター等の業務を主として担当する、センター等の基幹教員という制度を導入します。人事の流れ、教員評価などいろいろな検討課題がありますが、学系部門廃止後は基本的に学部主体になると考えていただいて結構です。ただし先祖返りするつもりは全くなく、その一つが研究に関しての強化で、様々な研究プロジェクトを企画立案して外部資金を獲得していく先生方には、2つ目の項目でも述べた特区環境?新たなセンターにも所属していただくことで、環境整備?エフォート管理を行っていきたいと考えています。

 このような大きな組織改革を行うにあたり、これをサポートする事務組織を含めた経営効率の優れた全学組織への改編が求められます。経営資源としてのヒト?モノ?カネ?情報?時間の管理を徹底的に効率化することを進めていきます。

 

 4つ目は「ローカルとグローバルの融合戦略」についてです。

 国際連携を展開する新たな組織を立ち上げます。今は教育に関してはグローバル教育支援センター、国際連携に関しては次世代地域創造センターが担い、学生の語学教育等に関してはOASISがその環境を提供していますが、国際に関わる部分を一本化していき、シナジーが発揮できるような体制で内外を一元化していきます。ここはホップ(新たな組織の立ち上げ)?ステップ(グローバル教育の推進を目指す学部組織)?ジャンプ(留学生の受け入れ増による国際的多様性の確保とキャンパスの国際化に向けたグローカル戦略の企画)で進め、留学生割合を増やし、キャンパスの国際化と多様な人材が集まる188足球直播_篮球比分¥体育官网を目指します。

 

 5項目の最後「その他」です。

 188足球直播_篮球比分¥体育官网の魅力は総合大学かつ中規模大学で、様々な企画を立ち上げ、ブラッシュアップすることが機動的にできる組織であることだと思います。中規模であることを強みとして、教職員の皆様、また学生の皆様も交えたコミュニケーションの活発化を目指したいと思います。SRUキャラバンで毎月意見交換をしていますが、来年度も継続します。議論する内容が尽きるころから本音の議論ができると思います。学生を含めた忌憚のないご意見をいただく場にしたいと思っておりますので引き続きよろしくお願いします。

 最後に、皆様もご存知のとおり運営費交付金に関して非常に厳しい状況にあります。あらゆるメディア?世論形成の場を通じて、国立大学法人の存在意義を訴求することで、運営費交付金の拡充を国に対してしっかり伝えていきます。

 

 以上5点、今年の決意として述べさせていただきました。

 大学のあるべき姿は、地域の中で最も生き生きしてワクワクできる場ではないかと思います。この1年、活気に満ちた雰囲気を創り続けるために身を粉にして汗をかいてまいります。

 最後にこの1年の皆様方のご健康とますますのご活躍を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

2025年1月6日

学長 受田浩之

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