「女性の活躍促進フォーラム in 高知」が開催されました
2013.10.29
平成25年10月29日(火)、高知市文化プラザかるぽーと にて、「女性の活躍促進フォーラム in 高知」(主催:高知労働局、共催:高知県、高知市、高知大学)が開催されました。
開会のあいさつでは、尾崎正直高知県知事が、人口減社会の問題は国家的課題であるとともに地域が取組むべき喫緊の課題であるとして、女性の活躍を促進することで、地域経済が活性化し、少子化の対策にもつながるとして、労働環境の整備について地域の協力を呼びかけました。
事例紹介では、高知労働局の櫻井惠治局長より、高知県における女性の働き方と企業の取組事例について、統計資料を用いたわかりやすい説明がありました。説明では、高知県の生産年齢人口割合の低下が認められるなかで、高知県の経済にとって女性の活躍が不可欠であり、労働環境のより一層の整備が急がれている状況が紹介されました。
続いて、厚生労働省の村木厚子事務次官より、「女性の活躍促進の方向性について」と題する講演がありました。
冒頭、人口に関する統計から、第2次ベビーブームの後に来るはずの第3次ベビーブームの波が無い点に言及し、今日の少子高齢の背景にある厳しい現状について説明がありました。そして、高齢者を支える労働力人口として見込まれている数字には、女性や障がいを持っている方々が含まれていることが説明され、高齢者も含めたすべての人がイキイキと活躍できる社会にしていくことで、社会を維持発展させていく必要がある旨が述べられました。
人材活用について、男女共同参画に関する国際指標を挙げ、諸外国と比べて健康、教育等の分野では日本は高い水準にあるにもかかわらず、女性の活用については135か国中105位(2013年)という低位にあることから、女性の活力を十分に活かせていない「もったいない国」と国際的にみられていることが紹介され、人材活用についてより一層取り組むことの必要について言及されました。
また、ご自身の体験を踏まえて、本人の努力はもちろんのこと、各分野の専門家や制度の活用、周囲の協力への感謝を忘れずに、家庭も仕事も充実できるようにするように職場の後輩を指導してきたことに触れ、高知県の女性の活躍にエールを送られていました。
閉会のあいさつでは、高知大学の脇口宏学長から、「男女共同参画を大学で実践し、教育につなげ、そして社会につなげる」という高知大学における男女共同参画の基本理念・基本方針についての紹介の後、夫婦で協力しあって小児科医として活躍してきた経験に触れ、相互扶助の精神の重要性について述べられました。また、高知大学医学部では敷地内に院内保育園を設置していること、そして職員のニーズに応じるかたちで、病棟内に病児保育施設を設置予定であることが紹介されました。