ロールモデル講演会「私の研究と経歴―「農と食の政治経済学」の若手研究者として―」を開催しました
2013.12.20
男女共同参画推進室では、平成25年12月20日に研究者を目指す学生のキャリア支援を目的としてロールモデル講演会を開催し、12名の参加がありました。コラボレーションルームを利用し、テレビ会議方式によって朝倉キャンパスと物部キャンパスとで講演会を同時開催しました。
講師の関根佳恵先生は高知大学農学部卒業後、京都大学大学院に進学し、現在立教大学経済学部助教を務めています。農業経済学を学びたいと思って高知大学農学部に進学し、大学1年の時に「アグリビジネス論」に出会ったことが研究を志すきっかけとなったそうです。その後アグリビジネス論を学ぶことのできる京都大学大学院に進学しました。
大学院生活はとにかく忙しいものです。勉強や研究、実務、アルバイトをするだけでなく、研究生活の「持続可能性」のためには余暇も必要であるという指摘がありました。そして研究者を目指すためには、計画的に目標を設定することが大切です。また、自分自身の「名プロデューサー」になり、客観的に自分を見ることや、よき仲間・相談相手を見つけることも大切です。
若手研究者として、関根先生は現在、任期付の助教として研究・教育経験を積んでいます。依頼された原稿執筆や専門調査などを行う中で研究を継続的にしていても、研究が進んでいるとは限りません。研究者としては自分の研究テーマを意識的に掘り下げていくことの必要性が強調されました。
特に女性が研究者をめざす上では、結婚・出産と就職などさまざまなライフイベントがあります。けれど、女性が研究の道に進むことや、学ぶことに対して、現状では必ずしも周囲の理解は進んでいません。そうした中で「いかに全てを手に入れるか」よりも「全てを得ようとしない」「多様な生き方を認める」方が大切では、という自身の考えを述べられました。
講演会終了後には交流会を開催し、9名が参加しました。食と農の経済学について、また高知大学での学生時代などに話がはずみました。