キャリア継続についての講演会を開催しました
2014.06.25
男女共同参画推進室では、平成26年6月25日に、「キャリア継続についての講演会〜キャリアの継続について考えよう」を開催し、15人の参加者がありました。この講演会は、ワーク・ライフ・バランスを実践して研究と家庭を両立させるためには何が必要かを考えて、学内の環境整備に役立たせるために開催しました。講師は、高知大学人文学部の岩佐和幸教授と、高知大学教育学部の森田美佐准教授が務めました。
まず人文学部の岩佐和幸教授から、これまでの歩みとキャリア継続についてお話がありました。キャリア継続については、以下の3つの点を心がけているそうです。
一つには、「ぼちぼち精神」を大事にしているそうです。低空飛行でもドロップアウトしないように、続けることが一番大事です。
二つには、時間はとても貴重だということです。岩佐先生は、お子さんの出産時に高知大学で育児休業を取得して、その後復帰しました。家事と育児には休みがないので、とにかく時間がありません。なので、段取りと計画性が不可欠です。
三つには、視点の転換です。育児と日常生活には、「仕事人間」には見えないような仕事を豊かにする事柄があります。特に、社会科学は日常の出来事が研究対象となるので、社会の接点となる個人的経験が欠かせません。
次に、教育学部の森田美佐准教授から、お話がありました。キャリア継続に必要なことは、以下の点です。自分の境遇を嘆かなくてよいので、逃げ出さないことです。むしろそこから何を学ぶかが大事です。そしてつらいときは休みましょう。
さらに自分の居場所となる「アンカー」、言い換えると船のおもりをどこに落とすかを決めることが大事です。自分の好きなこと、楽しいことであれば、つらくても続けていくことができます。
そして、子どもは、あなたが思うよりあなたの仕事を誇りに思っているので、よくやっている自分をほめましょう。子どもが育っていることは喜びになりますというお話がありました。
座談会では、参加者から夫婦間での協力体制や家事等について質問があり、たいへん得るところの大きい講演会となりました。
参加者アンケート
回答者7人(女性3人、男性4人)
参加者からの感想
- 経験に裏打ちされたお話に感銘をうけました。自分も勇気づけられました。
- 自分の将来の目標にできるロールモデルを提示してもらえたので自信になった。予定が合えば今後も是非参加したい。
- 岩佐先生も森田先生も夫婦で協力し合って研究を続けておられるのは素晴らしいと思った。あまり無理をしないことが確かに重要なのであろう。大変いい話を伺った。
- 両先生のお話を近くで受講でき、身がひきしまる思いです。今後の生活、心のもち方のいい考えが出来、生き生きできそうです。ありがとうございました。
- 将来に悩んでいた私にとって、ホッと安心できた講演会でした。少しモヤモヤが減ったかなと思えました。また、悩みができたら大学の先生に相談しに行こうと思います。漠然とした悩み、ささいな悩みを話せるこのような機会はとてもよいと思います。ぜひ参加したいです。