「育児休業取得」促進に関する教育活動を産学協働で実施しました
2021.12.03
厚生労働省が推進する「男性の育児休業取得促進」活動の一環として、東京海上ディアール株式会社が厚生労働省から委託されたセミナーを、本学の講義に組み込んで実施する取組が、2021年9月21日にオンラインで行われました。実施されたのは安全・安心機構の小島優子准教授他が担当する共通教育科目「男女共同参画社会を考える」の授業で、履修生70人が参加しました。
セミナーの前半では特定社会保険労務士の宮木公平氏に、1.男性の育児休業現状と課題、2.育児休業制度、3.育児休業推進企業、4.男性の育児休業の効果とメリットについてお話していただきました。後半では、「第15回イクメンの星」に選ばれた芦田崇氏に、四人の子育てと育児休業の経験とそこから得られたものについてお話いただきました。
学生からは、男性の家庭進出への意識に欠ける人への意識改革をどのように行ってきたかという質問がありました。それに対して芦田氏は、自分の業務についてマニュアルを作成して他の人に引継ぎをするなど実務上での義務も欠かさないことによって、円満に育児休業を取得できるようになったという回答がありました。「権利」を主張するだけでなく、「義務」を果たすことにより職場で育児休業を取得しやすい環境がつくられ、後輩たちが育児休業を取得しやすい雰囲気になったそうです。また、育児は楽しんで、時にはリラックスして自分の負担にならない程度にパートナーと分業して取り組むことが必要だというお話をしていただきました。
男女平等という学問を学ぶと同時に、育児休業について知ることによって学生は実生活に役立つ知識を習得することができました。欧米と比較しても日本の育児休業制度自体はしっかり作られているにもかかわらず、日本の育児休業取得率が低い現状について理解し、個人の意識改革や職場での環境整備について学生が自分の課題として考えることができました。