ロールモデル
人との出会いを大切に、自分の足で一歩ずつ進んでください
佐賀大学 産学・地域連携機構 知財戦略コーディネーター(執筆当時)
末安 亜矢子
SUEYASU Ayako
略歴
高知大学農学部卒業、同大学院農学研究科修了。JSTイノベーションサテライト高知(当時)シーズ育成スタッフ、コーディネートスタッフを経て、2011年10月から現職。
現在の仕事に就きたいと思ったきっかけは?
研究室の先輩の紹介で前職に就き、高知・愛媛の大学、公的研究機関の研究者の研究推進、産学官連携推進を支援する業務に携わりました。研究を通してさまざまな課題の解決や地域産業の活性に取り組む多くの研究者、地域企業や自治体の方々と出会いました。その方々の強い信念、熱い想いに触発され、産学官連携による地域活性、地域イノベーション創出に携わる仕事がしたいと思いました。前職を紹介くださった先輩、またこれまでご指導、激励いただいた諸先輩方には大変感謝しています。
研究・仕事の魅力は何ですか?
私の仕事は、専門性を持った多様な分野の方々に出会い、さまざまな世界に触れることができる点が魅力です。学内では、理工学系、農学系、医学系とまったく分野の異なる先生方のお話を伺います。その場では難しくて理解できない内容もあり困りますが、先生方が丁寧に、活き活きとご説明くださると、大変関心がわきます。学生時代にこういう経験をたくさんしておけばよかった、と思っています。
現在の仕事と生活の様子
現職では、主に大学が所有する知的財産(特許や研究成果)を学外へ発信し、企業や研究機関との連携を構築、知的財産の活用に結びつける一連の業務を担当しています。一言に産学連携分野といっても、前職とは異なる立場・業務内容で、また「知的財産」は全くの素人でしたので基本の勉強から始めました。学生時代はあまり勉強が好きではなかった私ですが、今でも新しい学びばかりです。
近い将来の夢、少し先の夢
現職について2年が経ちました。ようやく先生方や地域の方々との信頼関係も築けてきたように思います。そして、社会で広く人々の役に立ちそうな成果も見えるようになってきました。大学の研究は先の長いものが多いですが、ひとつでも多くの研究シーズが大きな花を咲かせ、佐賀大学、佐賀県を元気にすることが目標であり、夢です。(その先は日本、世界へ・・・)そのためには真摯に、熱意を持って先生方や地域、社会と向き合っていきたいと思います。
これから就職する後輩たちにメッセージをお願いします
これから就職するにあたり、大きな夢や希望を持っている方も多くいらっしゃると思います。一方で、とりあえず就職・進学、という気持ちの方もいらっしゃるかもしれません。私はどちらかというと後者でした。しかし、大学時代から前職、そして自然と今に繋がっています。ある方に「すべては“縁”だ」と言われ、不思議と納得したことがありました。みなさんが進む道には、かならず「縁」があるはずです。人との出会いを大切に、自分の足で一歩ずつ進んでください。