ロールモデル
今の自分を大切に、自信を持って突き進んで行って下さい
愛媛大学 南予水産研究センター
生命科学部門 講師(執筆当時)
三浦 智恵美
MIURA Chiemi
略歴
高知大学卒業、鹿児島大学修士課程終了、岡山大学博士課程終了・学位取得(理学)、基礎生物学研究所研究員、学術振興会特別研究員、井上フェロー研究員、独立行政法人科学技術振興機構さきがけ研究21研究員、学術振興会特別研究員RPDを経て2009年6月より愛媛大学南予水産研究センター勤務。
なぜ研究者の道を選びましたか?
学部生の時に宇佐の海辺の臨海実験所で過ごした日々は、とても楽しく充実していました。修士課程では、高知大学には大学院が無い時代でしたので、海洋生物のフィールド研究も実験室での研究も両方出来る研究室を求めて鹿児島大学に進学しました。それから後、もう少し研究したい、もう少しと欲張っているうちに現在に至っています。
研究の魅力は何ですか?
どんな小さな事でもアイデアを出して、それをテーマとして研究できる事が魅力です。私の博士課程での研究テーマは“イトマキヒトデの生殖細胞に関する研究”でした。この頃、私は、生殖細胞が命の連続性を担う重要な細胞であると気づき、生殖細胞の研究は、とても素晴らしい事だと認識しました。このことが私の生殖生理の研究のきっかけであり、これまで続けて来た研究の最大の魅力です。
現在の研究および生活
愛媛の最南端、宿毛との県境に位置する水産業の盛んな愛南町に、水産に関する総合的な研究施設として南予水産研究センターが設立(2008年)してからは、家族で愛南町に移り住み、南予に豊富な魚介類(ブリ・マダイ・マグロ・アコヤガイなど)や、これまで研究して来たウナギを材料として、無脊椎・脊椎動物を問わず生殖生理学の見地から“新しい水産養殖技術の開発”を目指した研究を行っています。基礎研究では、分子・細胞レベルから、応用研究では、産業の活性化を目指した研究を行なっています。
今後研究者を目指す若い方へのメッセージをお願いします
中学生の時には、自分が外国の人と結婚して、世界中の人の血が混ざることによって、世界が平和になることに貢献したいと思っていました。でも実際には外国人みたいな(?)純日本人と結婚し子供も日本人ですが、次の世代に命を繋げる生殖細胞の研究をする事で、命の大切さを少しでも伝える事が出来れば良いなと思います。皆さんも中学・高校生の時に考えていたことが、何かの力になって行くと思うので、今の自分を大切に突き進んで行って下さい!