ロールモデル
一日一日を糧にしながら、日々新たに、よりよい明日を目指して。
高知大学 教育学部 学校教育教員養成課程(家庭科教育コース)講師(執筆当時)
柴 英里
SHIBA Eri
略歴
広島大学医学部総合薬学科卒業。広島大学大学院医歯薬学研究科博士課程前期、同大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。同大学院研究生を経て、2011年4月より高知大学教育学部学校教育教員養成課程(家庭科教育コース)講師。
なぜ研究者の道を選びましたか?
明確な見通しをもって研究者になることを思い決めたというより、研究を続ける中で、研究を生業とすることのできる僥倖に恵まれたという感じです。大学院進学以降、健康や食教育を主な研究テーマとしてきましたが、自分が今まで知らなかった知識や学問の世界にふれながら、未知の問題・課題を追及することの楽しさが、研究を続ける原動力となって今に至っています。普段ほとんど意識することはないのですが、学問・研究すること自体が面白くて好きなのだと思います。
研究の魅力は何ですか?
「研究を行うには3つのC、すなわちCuriosity(好奇心)、Challenge(挑戦)、Creativity(創造性)が必要である。」これは、博士課程後期でお世話になった先生が、折にふれおっしゃっていた言葉ですが、研究の魅力もこの3つのCに集約できるのではないかと思います。研究を進めていくなかで、今まで漠然としていたことを、あれこれ試行・思考しながら明らかにするのはわくわくしますし、やりがいがあります。
現在の研究および生活
現在は、どのようにしたらより効果的に人々の食生活を改善することができるかということをテーマに研究を行っています。そのために、人の食行動を規定する要因を解明したり、国内外の食教育に関わる文献や教材を蒐集し分析したりしています。生活時間を自由に研究に充てることができるため、一日の大半を大学で過ごすこともあります。休日は、高知市内を散策(主な移動手段は自転車)したり、英語の勉強をかねて海外ドラマを日本語字幕で見たりしています。
今後研究者を目指す若い方へのメッセージをお願いします
日々新たに、よりよい明日を目指して、一日一日を大切にしながら着実に前に進んでいくことが、自分の理想とする将来を目指していく上で大切だと思います。ときに困難なこともあるかと思いますが、悲観的にならず、周囲への感謝を忘れず、目前の課題に打ち込む、そして何より研究・学問の面白さを実感しながら研究者を志してほしいです。