ロールモデル
森林と人とのより良い関係を求めて
〜次世代に豊かな緑を引き継ぐために〜
高知大学 農学部 農学科 森林科学コース 講師(執筆当時)
松本 美香
MATSUMOTO Mika
略歴
愛媛大学大学院連合農学研究科博士課程修了(2005年)
愛媛大学農学部研究員(2005年〜2009年)
株式会社愛媛地域総合研究所特別研究員(2006年〜2009年)
高知大学農学部講師(2009年〜)
なぜ研究者の道を選びましたか?
災害や病虫害・獣害に耐えつつ、より良い生育環境を求めて自らの努力と工夫で周辺環境を変えていく樹木の生き方に感銘を受けて以来、「森林と人とのより良い関係づくり」を担う人材になることを目指して行動を重ねてきた結果、気が付けば現在に至っています。
研究の魅力は何ですか?
四国には緑豊かな四国山脈があり、森林や山村、林業や林産業に関わる方々との交流の機会や研究シーズも多くあります。調査などでお世話になった方々に、研究成果を還元することで、地域も自分も伸びていける、そういう地域との協同関係を感じられることが最大の魅力です。
現在の研究および生活
森林や山村、林業や林産業に関わる「人」と「モノ」について、それらの産業・社会構造における問題を研究しています。また、木材の供給のみならず、多様な公益的機能を発揮してくれている大切な森林のことを、大人も子どもも理解し、みんなで守る社会を目指して、学内外の様々な啓発活動にも取り組んでいます。
今後研究者を目指す若い方へのメッセージをお願いします
研究は、暗闇の奥にある何かを求めて、自分の判断を信じて道を切り開いていくようなものです。暗闇の奥深さの前に、自分の非力さを痛感することも幾度となくあります。その厳しさを楽しみ、自分の糧にしていく強さが、研究者には不可欠な資質だと思います。