ロールモデル
いろんな事に興味を持って!
高知大学 農学部 農学科 暖地農学コース
准教授(執筆当時)
西村 安代
NISHIMURA Yasuyo
略歴
高知大学農学部卒業後、永光化成(株)入社し、農薬の研究開発に携わる。その後、高知大学大学院農学研究科修士課程に入学、修了後は川合肥料(株)へ入社し、営業部技術指導課に所属。高知大学技術補佐員として在職中に博士(農学)の学位を取得。長崎総合科学大学人間環境学部准教授を経て、2008年4月より現職。
なぜ研究者の道を選びましたか?
大学3年生頃までは、植物に携わる仕事に就きたいとは思っていましたが、研究者という道は全く考えていませんでした。卒論テーマとしてアールスメロンの発育生理に関する研究を行い、処理によって植物の反応が異なることがとても興味深く、もっと研究して多くのことを明らかにしたいという気持ちが強くなりました。現職に至るまでは、民間企業など経験しましたが、いずれも農業に関わっており、今ではこれらの経験が研究者としてとても役に立っています。
研究の魅力は何ですか?
新たな発見があるということでしょうか。世間を賑わすような大発見はありませんが、研究で成果がなかったことでも研究しなかったら分からないことで、これもある意味発見だと思っています。研究は終わりが見えないというのが一番の魅力かもしれませんが、こつこつと積み重ねた研究成果が今後の農業の発展に貢献できれば嬉しいです。
現在の研究および生活
現在の研究は、野菜栽培の基礎的な生育生理の研究だけでなく、ハウス内の光環境をコントロールする数種のフィルムを用いた栽培環境を制御、養液栽培培地の新規開発、化学農薬を極力使用しないで栽培する方法など研究内容は多岐にわたり、また企業とも共同研究しています。植物を栽培することは私の趣味でもあるので、専門の野菜だけでなく、果樹や花木類も栽培し、趣味と研究をともに楽しむ研究生活を送っています。
今後研究者を目指す若い方へのメッセージをお願いします
いろんな事に興味を持ち、広い視野を持ち続けて欲しいです。意外なところから研究のヒントが得られることもあります。また、同じ後悔ならば、しなかった後悔よりもした後悔。研究でもそうですが、人生においてもそうです。失敗から新たな発見もあります。失敗を恐れず、いろんな事にチャレンジしてください。