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研究各分野の紹介

周産期

脳性麻痺に対するヒト臍帯血幹細胞移植

脳性麻痺とは、子宮内および生後1ヶ月までに何らかの原因で受けた脳の損傷によって引き起こされ、生涯にわたり身体?精神の機能を著しく損なう難治性疾患です。しかし脳性麻痺に対する根本的な治療法はなく、症状に合わせてリハビリテーション等の対症療法を行うしかないのが現状です。188足球直播_篮球比分¥体育官网では、ダメージを受けた細胞を修復?再生する事を目的にヒト臍帯血幹細胞移植による再生医療に取り組んでいます。188足球直播_篮球比分¥体育官网の研究グループはこれまでに、新生仔マウス脳性麻痺モデルで傷害された脳細胞への移植臍帯血細胞の遊走を確認し、また小児脳性麻痺に対する自家および同胞間(きょうだい間)臍帯血細胞輸血において治療効果を確認しています。
現在、188足球直播_篮球比分¥体育官网産科婦人科学講座では、胎児期からの脳性麻痺症例に対するヒト臍帯血幹細胞移植の効果についても研究を進めています。マウス胎仔脳性麻痺モデルに対し、経母体的ヒト臍帯血細胞移植の治療効果を検証し、さらに傷害発生前からの予防的移植効果や障害発生後の移植タイミングにより治療効果に違いがあるか検証することを目的としています。
今後、障害された脳組織が幹細胞によってどのように修復されていくのかが明らかになっていくと考えています。そして将来的には、脳性麻痺のみならず細胞障害に起因するさまざまな疾患に対して、ヒト臍帯血幹細胞による再生医療を応用させ、治療へ貢献できればと考えています。

腫瘍

 

研究内容について

準備中です。

生殖内分泌

 

研究内容について

我々の教室では、子宮内膜症の原因とその治療について研究を進めています。
子宮内膜症は月経を有する女性の約10%に存在すると言われており、月経痛だけでなく慢性の下腹痛や腰痛などの痛みにより女性の生活の質を著しく阻害する疾患です。また、たとえ軽症であっても不妊の原因になることがあり、さらに卵巣内に発症した子宮内膜症病変である卵巣チョコレート嚢胞はがん化する危険性もあります。
子宮内膜症の発症には腹腔内の免疫細胞が関与していることがわかっています。免疫細胞の機能は個人差があり、その機能低下により子宮内膜症を発症しやすい可能性があります。我々は免疫細胞のなかでも特にNK細胞の働きについて注目し研究を行っています。
現在進めている研究は、腹腔鏡手術中に採取した腹水中の免疫細胞を顕微鏡下に観察し、タイムラプス撮影することで細胞の動きを可視的に捉え、移動速度を計測しています。これまでの研究で、子宮内膜症のある方では、腹水中のNK細胞の動き(走化性)が有意に遅いことを突き止めました。
現在、腹水NK細胞の走化性低下の原因、走化性を改善させる方法などを研究しており、子宮内膜症の原因究明と将来の子宮内膜症予防法を確立することを目標としています。

女性ヘルスケア

 

閉経前女性の骨密度低下および妊娠?授乳関連骨粗鬆症のリスク因子に関する前方視的な探索的研究

女性にとって、妊娠?授乳期には骨代謝がダイナミックに変化します。妊娠?授乳期に発症した骨粗鬆症は比較的まれであるために見逃されやすく、骨折を起こすと育児に支障をきたすことが懸念されます。母乳保育の既往、カルシウム摂取不良、骨粗鬆症の家族歴等がリスク因子と言われていますが、未だ不明な点も多いです。
我々の研究では、エコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査)の追加調査として、子どもの母親を対象にアンケート調査と定量的超音波測定法による骨量測定を実施しています。このデータを解析することで、妊娠分娩歴や授乳等の因子と骨密度との関連性を検討し、妊娠?授乳関連骨粗鬆症の予防や早期発見に役立てることを目指しています。